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抗うつ薬の体験談【効いているのかはイマイチ分からない抗うつ薬】

精神疾患に偏見を抱いていた自分が、まさか精神疾患になるとは。
内科や外科などの病院なら抵抗なく行けるのですが、心療内科や精神科は行き辛い。どんな病気でも早めに診察を受けたほうが良いことは頭では分かっているのですが、心療内科に行くことには気が進まない。

それでも同僚に連れて行かれたのは、会社の最寄り駅から徒歩数分にあるビル。そのビルの中には、歯科クリニックもあれば小児科医院もあるなど多数のクリニックが入っており、全てのクリニックを足せば総合病院並の診療科が揃っている。
総合病院だと誰が見ているか分からない、精神を患っているとは思われたくない。

個人クリニックだと患者は少ない、しかし、個人クリニックでも心療内科を訪れるには抵抗がある。しかし、同僚は忙しい仕事を抜けて付き合ってくれているため、待たせるわけにはいかない。
同僚が前もって予約をしてくれていたため初回でも診察を受けることが出来、初診時の問診は約45分、初対面の先生だったため何でも話すことが出来ました。
そのクリニックは規模が小さく、レントゲンなどの検査器具は無さそう、私は問診だけで鬱病と診断され、問診だけでクスリも処方されました。

先生から言われたのは、「クスリが効き始めるまでには約2週間掛かる」、それを聞いた私は内心「そんなに掛かるの?」。
食後に服用するクスリはやたらと小さい、こんな小さくて効くのか?
初めての抗うつ薬、初めて口にする場合は躊躇うものですが、効き始めるまでに2週間掛かると言われると、効きの弱いクスリと思え躊躇することなく服用出来ました。


飲んだ感想は「こんな小さくて効くわけないよな」、先生からは「1週間後に来てくれ」と言われていたため、初診から1週間後に再び心療内科を訪れると、2度目だったこともあり躊躇するこなくクリニックに入ることが出来ました。
先生、「どうですか?」
私、「クスリが効き始めるまでには2週間掛かるんですよね、まだ、1週間ですから何も変化はありません」
先生、「クスリを飲んで、気持ち悪いとかもないですか?」
その時、初めて抗うつ薬を服用すると、気持ち悪いなどの副作用が出ることを知りました。
先生、「今度は2週間後に来て下さい」
服用開始から2週間後経っても、何も変化なし。


暫く通院すると頓服薬も処方され、食後に服用する抗うつ薬と症状が悪化した時だけに服用する頓服薬を飲むようなると、症状の悪化が進むことは無くなったような気がしました。
鬱症状が底打ちすると、気分は少しだけ前向き。
鬱初心者の私は先生の指示に従った、辛いと思ってもクスリの服用量はキッチリ守った。治療開始から3ヶ月、鬱症状は相変わらず出るのですが、前ほど鬱症状は続かないため気分が楽な日は増えました。


通院していると患者とは顔馴染みに、互いに精神疾患のため話す話題は服用しているクスリのこと。
顔馴染みのAさんは私と同年代、背格好も私と似ているのですが、処方されているクスリは違う。Aさんは鬱歴が長くクスリに詳しい、私のクスリを知ると
Aさん、「そのクスリ効く?」
私、「効いているかは分かりません、Aさんの服用しているクスリは何ですか?」
Aさん、「僕のはこれ」
鬱歴が長くても、私が服用しているクスリと見た目は大差なく、やはり小さい。
その時初めて、抗うつ薬には種類があることを知ったのですが、知ったとこで自由に買えるわけではないため、ネットで調べるようなことはしませんでした。


治療開始から半年、その頃になると効いているのかイマイチ分からないクスリを貰いに行くのに心療内科へ行くのが面倒になっていました。
クスリが無くなっても構わない、飲んだところで効いているのかは分からないのだから。


食後に飲んでいたクスリを服用しなくなって1週間程が経った時に、「マズイ、鬱症状が出てきてしまった」。幸いなことに頓服薬が残っていたため、何とか自身を誤魔化すことは出来ました。
クスリの服用を一時中断したことで、処方されていたクスリが効いていることを初めて実感出来たのです。
再び通院そして再び抗うつ薬を服用するようになると、鬱症状は抑えられている、クスリの有り難みを知った私は治療を1年続けました。


通院していると顔馴染みが出来る、親しくなったBさんに言われたのは、「抗うつ薬を飲み続けるのは体に良くないよ」。
その頃は鬱症状が抑えられていたため、先生にクスリの量を減らすか、効きの弱いクスリに変えられないか相談。
クスリを変えてもらっても、鬱症状は抑えられている、すると再び通院するのが億劫になり、今度は勝手にクスリの量(錠剤を半分に)を減らしたのですが、鬱症状は抑えられている。
1年半が経った現在は、たまにクスリを服用するだけ、いつでも服用出来ると思えれば安心、私にとってクスリは御守りになっています。