私が気分障害を発症したのは、大学院修士課程2回生の春でした。進路のことで親と揉め、不眠と意欲低下が現れ、まずは大学のカウンセリングルームで心理カウンセリングを受けていましたが、そこの先生の勧めもあり、大学附属の診療所の神経内科にかかったのが、メンタルの薬を服用するようになったきっかけです。
最初に処方されたのは、確かデパスとハルシオンのみだったと思います。しかし、精神症状は悪化する一方で、診療所に通いはじめてしばらくしてから抗うつ薬が処方されました。その時に処方された抗うつ薬が何だったかは覚えていませんが、メンタルにものすごい不調を来たし、すぐに抗うつ薬はドグマチールに変更されました。ドグマチールは毒にも薬にもならないといった感じだったのを覚えています。
それから1年半後、1年間の休学を挟んで就職しましたが、就職先の健康管理室で紹介されて通ったメンタルクリニックで処方された抗うつ薬がノリトレンでした。
ノリトレンは1日3回飲むように処方されていましたが、当時はメンタルの病気に偏見がかなり強い時代でしたので、昼休憩に服薬するのははばかれ、朝に昼の薬もまとめて飲んでました。すると、ベゲタミンを飲んでもせいぜい2~3時間しか寝られないという極度の不眠と相まって、ノリトレンの副作用で仕事中に猛烈な眠気に襲われ、トイレに籠って寝たり、最悪の場合はパソコンに向かったまま寝落ちすることもありました。
また、ノリトレンは便秘も酷く、眠前に下剤も処方されていましたが、それでも便秘をコントロールできず、何日も何日も便が出ない日が続いたり、逆に下剤が効きすぎて下痢になったり、下痢になる時も、当時住んでいた独身寮で身仕度を整えているときには全く便が出ず、会社の朝礼の最中に便意を催し、朝礼が終わると同時にトイレに駆け込んで、下痢と格闘する、ということもしょっちゅうありました。
その後、様々な抗うつ薬を服用しましたが、基本はノリトレン+他の抗うつ薬という処方で、眠気と便秘に悩まされる日々は続きました。
それから約2年が経ち、体調悪化のために休職している最中に処方された抗うつ薬がトフラニールでした。トフラニールは口渇も酷く、眠気や便秘はさらに悪化し、トイレで気張り過ぎたのが原因で、脱肛にもなってしまいました。
気分障害を発症してから6~7年間、ドグマチールとレスリンを除くと三環系や四環系の抗うつ薬ばかり処方され、当時すでに主流になっていた、SSRIやSNRIは全く処方されることなく、効果はなく副作用ばかりに悩まされる日々が続いていましたが、やっと処方されたトレドミンで、鬱が好転しました。
トレドミンはすぐに気分を上げてくれるのですが、しかし、そのトレドミンの抗うつ効果もそれほど長く続かず、躁転したり鬱に戻ったり、ラピッドサイクルに陥るようになりました。そのため、コントロールが難しいということで、しばらく処方が中断されたのですが、今の主治医がトレドミンに対する過敏性、特にノルアドレナリン系に作用する薬に対して感受性が高いことに気付き、そこから発達障害があることが分かり、心理テストの結果でも、それが裏付けられました。今は、発達障害の薬の補助として抗うつ薬が処方されています。