コロナに負けないために~序章~
コロナウィルスが蔓延し、「緊急事態宣言」が発令された今、
皆さんは家の中でどう過ごして良いか困っていることでしょう。
健康なのに家の中で過ごしていると、ストレスを感じてしまうと思います。
正直いきなり暇を与えられても、何をして良いかわからない人もいると思います。
また、外に出ると、いつコロナウィルスにかかってしまうか、と
戦々恐々とされている方もいらっしゃると思います。
それを怖がりながら引きこもってしまったりしている人もいることでしょう。
さらには、テレビやネットなどでコロナウィルス関連のニュースを追って
疲れ果ててしまっている人もいるかと思います。
どうしようもなく不安になり、スーパーで買い占めをしてしまったり、
ネットショッピングでたくさんお金を使ってしまっている人もいることでしょう。
そんな人たちのために、「コロナに負けないために、私たちができること」を
一緒に考えてみたいと思います。
こういうご時世で、せっかく家の中でできることを見つめるチャンスができたのですから、
これを生かさない手はないと思います。
コロナウィルスについて嘆くだけでなく、このチャンスを生かして
普段できないことをする機会にあてると、こんなご時世でも充実した日々を過ごすことができます。
そして、充実した日々を過ごすことが、メンタルの健康を保つことにつながり、
メンタルの健康を保つことによって、身体の病気を撃退する力にすることもできるのです。
心と身体は、決して分かれているものではありません。
心を鍛えれば身体を鍛えることにつながりますし、体を鍛えれば心を鍛えることにつながります。
心と体の相互作用については、いろんな心理学者や生理学者からも指摘があるところです。
例えば、アメリカのラザルスさんは、ストレス理論を心理学的な見地から拡大して、ストレスコーピング理論というものを打ち出しました。
ストレスの要因になるものごと(ストレッサー)があります。
ですが、ストレスになる要因(ストレッサー)があるだけでは、その人に影響があるとは限りません。
ストレス要因(ストレッサー)に、その人のとらえ方や対処行動が重なった結果、
ストレス要因が心、行動、身体に対してストレスがかかる状態になります。
つまり、コロナウィルスというストレス要因があるとします。
そこに、その人がその状況をどうとらえるか、どう対処するかによって、
コロナウィルスはストレス反応を起こすか起こさないかが決まります。
実際にストレス反応にはどんなものがあるか、見てみましょう。
心へのストレス反応:活気の低下、イライラ、不安、抑うつなど。
行動へのストレス反応:飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故の増加など
身体へのストレス反応:頭痛、肩こり、不眠、動悸、息切れ、食欲低下など
このように、心と身体は密接につながっています。
ということは、心の方を鍛えてあげれば、身体の免疫力も上がるのではないか、
ということになります。
身体を鍛えるのは、引きこもっている現在は難しいかもしれませんが、
心の方を鍛えてあげれば、きっと身体の免疫力があがっていくと思います。
ですので、心を鍛える方法を、いろいろ考えていきましょう。
そして、心を充実させることができれば、コロナウィルスにもきっと打ち勝てる、のではないかと思います。
コロナウィルスに打ち勝てるようになるために、いくつか案を出してみます。
例えば、「本を読む」「ストレッチやヨガをする」「オンラインで友達と話す」
「脳トレをする」「写真を整理する」「資格の勉強をする」
「自分の気持ちを書き綴る」「徹底的に家事をする」
…こんなところが挙げられるのではないかと思います。
もちろん、これ以外に自分の趣味などがある方は、ぜひそれをやってみましょう。
コロナに負けないために~ストレッチやヨガなどをする~
序章で、心と身体は連動している、ということをお話ししました。
しかし、家の中で大暴れしたり、スペースを使って運動をするのは
現実問題とても難しいことだと思います。
ストレッチやヨガならば、自分が座ったり立ったりするスペースがあればできます。
身体をほぐし、ゆっくり伸ばしていくこと自体にストレス解消の効果があります。
また、ストレッチやヨガは有酸素運動です。
「呼吸をすること」に意識を向けることがとても大事なことになってきます。
「呼吸をすること」には、リラックス効果があります。
最近有名になってきた「マインドフルネス」も、「呼吸をすること」に意識を向けることで深いリラックスを得ることができます。
ストレッチやヨガからは少し外れますが、「マインドフルネス」について、少しお話ししたいと思います。
「マインドフルネス」とは、ジョン・カバット・ジンというアメリカの博士が提唱した「マインドフルネスストレス低減法」や「マインドフルネス認知療法」というものになります。
ジョン・カバット・ジン博士は生物学者でもあり、心理学者でもあります。
「マインドフルネスストレス低減法」は認知療法の枠組みに、瞑想を合わせた技法になりますが、
身体の痛みやがんなどの身体の病気にも焦点を当て、また、うつ病、不安、燃え尽きなどにも焦点を当てています。
そして、科学的なデータを基にして、身体や心の状態が改善されたという証明もされています。
「マインドフルネス」は、呼吸法がメインになっているため、副作用もなく行うことができます。
意識を向けるものは正直何でも良いそうですが、人間ならば誰でも行う「呼吸」というものに意識を向けることで、「いま、ここ」に集中することができます。
そして、「過去」や「未来」への意識が薄れていくことにより、いらないストレスを遠ざけることができます。
例えば、「過去」に「~しておけばよかった」という後悔の気持ちがあります。
後悔の気持ちは、「いま、ここ」に集中すれば薄れていく感情の一つです。
また、「未来」に「~しておかないと大変なのではないか」という不安の気持ちがあります。
不安の気持ちも、「いま、ここ」に集中すれば薄れていく感情の一つです。
不安、というのは、「過去」や「未来」を案ずる心から生まれるものです。
ということは、「過去」や「未来」に囚われ過ぎなければ不安は薄れていく、ということでもあります。
呼吸に集中することで、気持ちを「現在」に持ってくることができます。
「過去」や「未来」は雑念として脇に置いておきます。
そうすることで、後悔も不安も意識から遠ざけることができるのです。
話をストレッチやヨガに戻します。
ストレッチやヨガにつきものの「呼吸」自体に、これだけの効果があります。
さらには、身体を伸ばしている感覚、ピリピリとする感覚に目を向けることで、これも「いま、ここ」への意識を集中することにつながります。
そして、何よりも、身体を伸ばすこと自体がとても気持ちの良いものです。
運動をする気持ちのよさと、呼吸をする気持ちのよさが合わさって、ストレス解消につながっていきます。
さらに、身体にも良いので、ぜひおすすめします。
ストレッチやヨガに、さらにリラクセーション系の音楽を加えると、人によってはもっと深いリラクセーションを得られるかもしれません。
ストレッチやヨガを行う際は、なるべく筋を切らないように、無理をせず、身体をお風呂などで少し温めてから行うと良いです。
ゆっくり、無理のない範囲で、気持ちの良いところで伸ばしていくことと、呼吸は止めないことが、ストレッチやヨガのポイントになります。
コロナに負けないために~本を読む(マンガを含む)~
コロナウィルスの影響で家にこもっていると、長い時間家で過ごすことになります。
その長い時間を有意義に過ごすためのひとつの方法として、「本を読むこと」が挙げられます。
本を読むと、家にいながらまるで別世界に行けるような経験をしたことがありませんか?
本を読むと、そこに没頭して、嫌なことを忘れてしまうくらい集中することがありませんか?
本を読むと、主人公に感情移入して、泣いたり笑ったりして、最後にスッキリするということはありませんか?
本を読むことには、たくさんの効果があると言われています。
この機会に、本を読んでさまざまな効果を味わってみるのはいかがでしょうか。
例えば、こんな効果があると言われています。
・ネガティブなことを考えている時、その思考をストップすることができます。
・語彙力が向上し、言語能力がアップします。
・前頭前野の脳のはたらきを活発化し、認知機能の向上がはかれる。そのため、脳に対して理想的なトレーニングとなります。
オックスフォード大学の神経学の教授も「読書は大脳のトレーニングである」と言っています。
・本を読むことによって、家にいながらにして新しい経験を積んだかのような感覚が持てます。
・本を読むことによって、「共感する力」が育ちます。「共感する力」が育つということは、他人に対しても同じように、共感する力が育っていくことになります。
・衝動買いや暴飲暴食から気持ちをそらすための手段となりえます。
など効果を挙げていけばたくさん挙がります。
「読書療法」という精神療法も存在しています。
患者に読書をさせて治療に役立てる、という精神療法です。そして、特にうつ病に効果があると言われています。
家に引きこもっているとうつ状態になりやすいので、読書をすることでうつ状態にならないようにするという予防的効果もありえます。
それから、毎日6分本を読むだけで、68%のストレスが軽減できるというイギリスの研究もあるそうです。
それでは、実際に読書をする時にどのように本を選んでいったらよいのでしょうか。
読書をすると言っても、どんな本でも良い、というわけではありません。
まず、自分が興味を持てるジャンルの本を読んでみることをおすすめします。
興味がないのに読み続けようとするのは、ただの難行苦行でしかありません。
次に、つまらない本や、難しい本については無理して読まない、ということも大事です。
それを無理やり読もうとすると、かえってストレスがたまってしまいます。
また、読書をする環境というのも大事です。ゴミゴミしたところよりも、広い空間だったり、自分が居心地の良い場所、集中できる場所を選んで読書をすると良いです。
さらには、電子書籍も最近たくさんありますが、紙媒体の方が良いと言う方もいます。
紙をめくること自体がストレス解消につながることもあるからだそうです。
それではもうひとつ、マンガを読むことは読書になるのでしょうか。
マンガを読んでも共感能力は育てることができます。
また、言葉や言い回しを知ることができるので、語彙力もアップします。
会話のネタになることもありますし、それがきっかけで出会いにつながることもあります。
そして、リアルな問題をマンガで表現したものもあります。
ですから、マンガを読むというのもストレス解消にも脳の活性化にもつながっていく、ということです。
マンガだからといって否定することはないですし、本を読むのが苦手な人はマンガから入っても良いかもしれません。
ここまでの話をまとめると、本でもマンガでも、興味のあるジャンルから読み始め、難しすぎずつまらな過ぎない本を選ぶと良いです。
そして、環境を整えて、ゆったりした気持ちで本を読むことができれば、ストレス解消につながります。
コロナに負けないために~オンラインで他人と話す~
人間、ずっと誰とも話をしないと、ふさぎ込んでしまうことがよくあります。
例えば、在宅ワークを行っている人が一人暮らしだとして、1日誰とも出会わない日々が続いていくと、
だんだんうつっぽくなってくる人がいる、という話もよく聞きます。
こういうことを考える時、「話す」という行為は人を明るくするのに効果的なのではないかと感じます。
それがたとえ「コロナでお互い大変だね」というような会話だったとしても、誰とも何も話さないよりは気持ちが晴れることがあります。
しかし、コロナウィルスのことを考えると、現状なかなか外に出ることはかないません。
それではどうやって人と話をしていけば良いでしょうか。
最近では「オンライン飲み会」というものがちらほらあると聞きます。
「飲み会」でなくとも良いですが、オンラインで友達と話すことは、実際に会って話せなくとも、次善策としては十分アリなのではないかと感じます。
PCを使って顔を見ながら話せれば最高ですが、顔を見ていなくても、最近はLINEやMessengerなどを駆使し、思春期の子でも話しながらストレス解消しているのです。
今現在抱えている不満やイライラ、悩みなどを口に出したり、行動に移すことによってスッキリすることを「カタルシス効果」と言います。
これは、「お話療法」とも言われ、抑圧された感情を話すことでストレス発散できるとされております。
例えば、愚痴を言い合うオバサンたちでさえ、この「カタルシス効果」を得ています。
愚痴を言っている時、「ほんと困るわよねぇ」「そうよねぇ」といった感じです。
お互いに「言いっぱなし」「聞きっぱなし」なのですが、それが絶大な効果を生んでいるのです。
ただ、「カタルシス効果」を得るためには一つ条件があります。
それは、「相手が反論せずに話をただ聴いてくれる」ということなのです。
反論されてしまうと、それ以上話す気がなくなってしまうこともあります。
思わず反発するような意見が飛び出してしまうこともあります。
議論をしましょう、ということではなく、「ただ話す」「ただ聴く」ということが大事です。
もしあなたの周りに「ただ話を聴いてほしい」という人がいたら、少しの間、反論せずに
ただ耳を傾けてあげましょう。
また、あなたが「ただ話を聴いてほしい」と思ったら、「反論せずにただ聴いて」と言って
耳を傾けてもらいましょう。
そうすることで、話して気持ちが良かった、という感覚を得ることができます。
何となく愚痴を言って「あーすっきりした」というのは、まさにこの「カタルシス効果」です。
それでは、そんな相手も周りにいないよ、という人はどうしたら良いのでしょうか。
もし、周りに愚痴を言える相手がいなかったとしても、話を聴く専門家もいます。
それが「カウンセラー」なのです。
最近は、オンラインで相談を受け付けてくれるカウンセラーも大勢います。
カウンセラーは訓練を積んでおりますので、あなたの話を「反論せずにただ聴いてくれる」人になりうるのです。
30分でも話を聴いてもらいたい、という思いがあるのなら、カウンセラーという専門家を利用してみるのも良いです。
「相談」と構えてしまうと、利用するハードルが高くなってしまうかもしれません。
「愚痴を聴いてもらう」というくらいのスタンスで利用してみると良いでしょう。
とにかく、このご時世ですので、生身の人間と会って話すのは、家族以外難しいかもしれません。
文明の利器である「オンライン」を利用して、他人と話すことで、「カタルシス効果」を得て、
ストレス発散にぜひ役立てていただければと思います。
また、話をする際は「反論せずにただ聴く」ということを意識し、時々その役割を交代しながら話すとお互いにストレスが発散できます。
コロナに負けないために~写真を整理する~
あなたは写真を撮ることがありますか。
今はデジカメの時代ですので、写真を撮る人はたくさん写真を撮ると思います。
ですが、なかなかその写真をじっくり整理する時間がなくて、SDカードに保存されたままになっているという人は結構いるのではないでしょうか。
コロナウィルスの関係で家に閉じこもっている今だからこそ、
写真を整理して、思い出に浸ってみるのも良いのではないでしょうか。
ただプリントアウトして、普通にアルバムに写真をしまうだけでもかなりの労力がいるので、それでも良いかもしれません。
ですが、撮った写真の中から厳選して、かわいい台紙に装飾してあげることによって、
ますます写真の整理が楽しくなる方法があります。
そういうわけで、今回は「スクラップブッキング」を紹介します。
「スクラップブッキング」とは、アメリカが発祥の地の趣味のひとつで、お気に入りの写真を飾るペーパークラフトのことを言います。
アルバムに写真を貼りつけるのはもちろんのこと、台紙に思い出などのコメントを書き綴ることによって、思い出をさらに鮮明に残しておくことができます。
「スクラップブッキング」を作るために必要なものは、主に「切る道具」「貼る道具」「書く道具」です。
そして、できればアシッドフリーと言われている、酸化しにくい紙を使うと良いです。
写真もだんだん劣化してしまいますので、台紙や飾りつけをする紙もなるべく日焼けなどしないものを選ぶと長持ちします。
自分の気に入った、テーマを決めて思い出深い写真を選び、プリントアウトします。
写真を切ったり台紙に貼ったりして、写真を飾ります。
そして、その時に思ったことや伝えたいことなどを、台紙に書き込んでおき、未来の自分に伝えましょう。
台紙など、必要なものはネット注文でも買えますので、「スクラップブッキング 道具」と検索していただくと、いろいろ出てくると思います。
また、「スクラップブッキング 作品」で検索してみると、いろんな方が作品をアップロードされていますので、参考に見てみるのも良いです。
「スクラップブッキング」には、セラピーの要素もあります。
広くとらえれば、芸術療法、アートセラピーの一種になります。
芸術療法とは、芸術を用いて心を癒し、改善していく精神療法です。
さまざまな芸術を見たり、自ら作り出すことにより、言葉では言い表せない深い部分を表現できます。
その結果、押さえつけていた感情、傷ついた心を解き放つことができ、本来の心を取り戻すことができるようになります、というものです。
これに照らし合わせると、「スクラップブッキング」は、アルバムを作ることを通して、ありのままの自分を肯定し、自分の心の世界を自由に表現することで癒される、という側面があります。
過去を振り返り、過去の記憶や思い出から「自分にとっての本当の幸せ」や「愛されてきたという証」を発見することもできます。
お子さんをお持ちの人は、お子さんの写真を整理しながら、成長について振り返ることもできますし、将来お子さんがそれを見た時に親の愛情を感じ取ることができる、とも言われています。
また、亡くなった人やペットなどを偲びながら、悲しみから復活するためのセラピーとしても使うことができます。
じっくりと時間を使って、思い思いの「スクラップブッキング」の作品を作ることで、癒しの時間になります。
できたものは、壁にかけておいても素敵ですし、「スクラップブッキング」専用のアルバムに入れて保存しておいても素敵です。
中には、SNSなどでできた作品を見せ合ったりする人もいるようです。
せっかく家にいてゆっくりとした時間があるので、「スクラップブッキング」をしながら過ごすというのも有意義なのではないかと思います。
コロナに負けないために~脳トレ(頭の体操)をする~
コロナウィルスを避けるためにずっと家にいると、脳がなまってしまう、ということもあるのではないでしょうか。
こんな時だからこそ、頭の体操である「脳トレ」をやってみると良いのではないかと思います。
「脳トレ」とは、「脳力トレーニング」の略で、脳の機能を高めるためのトレーニングです。
「脳トレ」によって脳の機能が向上するという研究結果はないとのことですが、何もしないよりは脳を活性化させることができるのではないかと思います。
例えば、ジグソーパズルがあります。
絵を見ながら、そのピースがどこに当てはまるか考え、合っているところにはめていきます。
指先を使うので、脳に適度な刺激を与えることができます。
また、左右の脳を駆使しないとパズルはできないと言われていますので、左右の脳にとってバランスの良い脳トレになると思います。
それから、ナンバーズプレート。通称「ナンプレ」もあります。
1から9の中で合う数を3×3のマスの中に入れていくパズルになります。
計算が得意な人にとってはこのパズルを解くのが楽しい時間となるでしょう。
このパズルは、前頭前野の活動を活発化することが実験からわかっております。
「脳トレ」が本当に認知症に効果があるかどうか、という議論が最近あるようですが、
その科学的なものが証明されていなかったとしても、何らかの形で脳に刺激を与えることが悪影響ということはありません。
凝り固まった頭をやわらかくする、という意味では、「脳トレ」はとても効果的です。
あまり難しく思わないで、パズルやクイズを解くような気持ちでやってみましょう。
例えば、なぞなぞでしたら、子どもも大人も楽しめます。
中には漢字のなぞなぞもありますので、学習効果も期待できます。
大人も思わず目からうろこ、という問題もあったりします。
また、高齢者で免許更新の時によく問題に出される、9個、または16個のものを記憶し、あとでそれが何だったか答えるというような、記憶力の問題もあります。
他にも、クロスワードパズルもありますし、計算や間違い探しもあります。
広い意味では、囲碁や麻雀、将棋、オセロなどのゲームも「脳トレ」になります。
相手がいるのであれば、「脳トレ」を一緒にやるととても楽しいと思います。
1人であっても、PCやスマホで「脳トレ」で検索すると、たくさん問題が出てきますから、
それを答えるだけでもかなりの暇つぶしにはなります。
「脳トレ」についての本も出ていますので、参考にしていただければと思います。
暇つぶしをしながら脳を活性化させられれば、こんなに良いことはありません。
「脳トレ」が暇つぶしにもなり、楽しい面もあり、さらに脳の活性化にもつながるとなれば、この機会にやってみる価値はあるのではないでしょうか。
あまり「認知症予防」ということにこだわると、「脳トレ」は効果がないのではないか、と思われてしまいがちですが、
「人間は何もしないことが認知機能を低下させる」ということも一方では言われています。
コロナウィルスで引きこもって何もしないでいると、認知機能が低下するかもしれません。
「脳トレ」で楽しみながら脳を活性化させることも大切です。
「脳トレ」を行う時には、この「楽しみながら」というのがポイントです。
「脳トレ」が難行苦行になってしまっては、長続きしませんし、つまらないだけのものになってしまいます。
ゲーム感覚で楽しんでいただければ、その「楽しい」という感覚だけでも脳は活性化されます。
さらに、脳を活性化すると若返る、長生きする、とも言われています。
コロナウィルスへの耐性を少しでもつけるためには、とにかく「楽しむ」というのも大切です。
コロナに負けないために~自分の気持ちを書き綴る~
昨今のコロナウィルスのことで、気持ちが悶々とすることはありませんか。
緊急事態宣言を受けて、外出自粛していることで、なかなか気晴らしができないなんてことはありませんか。
「自分の気持ちを書き綴る」ことで、自分の考えを外に吐き出す、ということをしてみるとスッキリするかもしれません。
日記というスタイルでも良いですし、ただ書き殴るだけでも良いと思います。
一問一答風に書いてみるのも良いと思いますし、エッセー風に仕上げてみるのも良いです。
どんなスタイルでも良いですし、文章の上手下手は関係ありません。
とにかく「自分の気持ちを外に表す」ということが大事です。
そうすると、自分の気持ちを客観的に見られるようになります。
吐き出された自分の気持ちや言葉を客観的に見られるようになると、ストレスと冷静に向き合うことができます。
自分の気持ちに向き合うことは決して簡単ではありませんが、これができるとストレスにさらされてもネガティブな気持ちを感じづらくなります。
自分の気持ちを書き綴ることでストレスを解消する方法はいくつかあるのですが、その中で2つご紹介します。
まず、今思っていることを正方形の付せんに1つずつ書きます。
ポジティブなことも、ネガティブなことも、どちらでもないことも書きます。
そして、書き終わったら、自分にとって必要な気持ち、不要な気持ち、と付せんを分けていきます。
不要な気持ちに入った付せんは、1回目を通し、ビリビリに破いて捨ててしまいましょう。
ビリビリに破くこと自体もストレス発散になりますし、それを捨ててしまうことで「ネガティブな気持ちを捨て去った」という象徴にもなります。
その後、残ったポジティブな気持ちをかみしめてください。
これができると、「人生意外と捨てたものじゃない」という思いにもなるのではないでしょうか。
もう一つは、まず、ストレスに感じた出来事を書きます。
そして、とにかく思いつくままに愚痴を書き出します。
書き出した愚痴に対して、なぜそう思ったかを書き出します。
最後に、どうすればストレスを感じなかったか、今後どうすれば良いのか、対策を書いてみます。
こちらは、ストレスをどんな風にとらえていて、どう行動すればストレスがストレスではなくなるのか、ということを考えるにはとても良い方法です。
どちらの方法でも、「書いてストレスを発散する」ことにつながります。
他にも、とにかく感情を込めてネガティブなことを書き綴る、という方法もあります。
ポジティブなことが思い浮かばなかった場合、この方法もストレスや気分の落ち込みに効果的です。
実際に鉛筆やペンを持って自分の感情を書き殴るということが、ストレスや精神衛生上効果的であるという研究もあります。
また、書くことががんの症状緩和や心理的ケアにも効果的という研究結果も出ています。
がんでも効果的ということは、(重症では書くこともできないとは思いますが)軽症コロナであれば十分症状緩和につながるのではないでしょうか。
当然、コロナにかかっていない、家に閉じこもっている人たちの抑うつ状態にも効果的です。
それでは、自分の気持ちを書き綴るのに、必ずしも鉛筆やペンなどの筆記用具でないといけないのでしょうか。
パソコンやスマホで文章を書き綴っても同様の効果を得ることができます。
自分の文字を書くこと自体がストレスになる人は、むしろパソコンやスマホを利用しても良いでしょう。
ブログやWord、SNSなどに自分の気持ちを書き綴るというのも、鉛筆やペンで書くのと同じ効果が期待できます。
ただし、自分の文章を公開するのであれば、悪意のある人に読まれないよう、細心の注意を払う必要はあります。
自分が傷つかない範囲で、自分の気持ちを書き綴りましょう。
コロナに負けないために~資格の勉強をする~
家にいる間に、取りたい資格はありませんか。
仕事をされている人にとっては今の仕事の中でさらにステップアップをするために、
仕事をされていない人にとっては新しい仕事を探したり、在宅でできる仕事を探すための土台として、
もしくは完全に趣味の一つとしてでも良いと思いますが、
資格を取って自分でひとつ何かを「クリアする」という体験を通して、自信をつけるということもこの機会に行ってみてはいかがでしょうか。
資格試験自体は延期になっているところが多いようですので、今のうちに勉強を重ねておくと良いと思います。
本格的な資格でも、最近はちまたの通信講座や専門学校の通信課程に入学して取れる資格もあります。
また、参考書や問題集を買えば独学で勉強できる資格もあります。
行政書士、社会労務士、中小企業診断士みたいな士業の資格もあれば、介護・福祉関連の資格もあれば、
MOSやITパスポート、情報処理検定みたいなIT系の資格もあります。
在宅で仕事ができそうなネイリストやアロマテラピストなどの資格などもありますし、
TOEICや英検、漢検、数検、歴史検定みたいな勉強関連の資格などもあります。
何か取ってみたい資格を決めて、じっくり勉強して自身のステップアップを図るという過ごし方も良いです。
資格取得の効果とメリットは、何よりもまず「目的を達成する」ということです。
資格試験に合格することで、自分自身の満足感と達成感を得ることができます。
また、資格を取るまでの過程を楽しむというメリットもあります。
久しぶりに勉強をすることにより、勉強に集中することを楽しんだり、喜びを感じたり、生活の活力となることもあります。
ただ勉強するだけでなく、それを将来どう活かそうか考えるのも楽しいことです。
その他、資格を取るという行為の副次的な効果も期待できます。
例えば、社会的信用度が高くなったり、持続力や忍耐力・集中力がついたり、家族や会社から評価されたりということもあります。
最近ですと、資格取得のためのオンライン勉強会などもあり、他の人から良い刺激を受けることもできます。
また、子どもでもよくみられますが、賞状や資格証がもらえること自体も喜びにつながるという効果もあります。
「努力の証」ではないですが、賞状や資格証がもらえることで、努力のひとつの証としてとらえることもできます。
しかし、現実問題、一人で過ごされている方は集中できる場所が確保されていますので良いですが、
ご家族と住んでいる方、特に小さなお子さんと住まわれている方は、時間を確保したり、集中できる場を確保するのがなかなか難しいかもしれません。
そういう方は、朝方やお昼寝時間、夜などを有効活用し、短時間でも良いので資格試験の勉強に向き合ってみると良いでしょう。
実際に働いている人や子育てされている人でも、資格の合格実績はあるはずですので、そういう人の勉強方法を調べて参考にしてみて下さい。
短時間集中する方が、実は長時間ダラダラと勉強するよりも頭に入ります。
そして、それを毎日継続できると、さらに覚えるべきものが記憶に残ります。
勉強から勉強の日数があいてしまうと、人の脳はだんだん覚えたものが抜け落ちていく性質を持っています。
また、意味のない言葉や数字などを、語呂合わせや意味づけして、「意味のあるもの」にすることによって、「短期記憶」から「長期記憶」に変えていくこともできます。
これによって、人は記憶したものを忘れにくくする作用もあります。
このようにして、資格を取るための勉強にこの家での時間をあててみると、学ぶ過程を楽しむことができたり、達成感を味わうことができます。
家族や会社からも一目置かれる存在になれるかもしれません。
時間のある時に、ぜひ資格取得にチャレンジしてみましょう。
コロナに負けないために~徹底的に家事をする~
家にいる間、暇を持て余している人はたくさんいると思います。
外に出ない分、あまり動かなかったり、思わずゴロゴロ寝てばかりいる人もいるのではないでしょうか。
そうは言っても、家の中でドタバタと暴れるわけにもいきません。
家の中で「動く」ということを考えた時、「徹底的に家事をする」ことで動き回るのも良いです。
家の中も片付きますし、調理をすれば外食よりもお金はかかりませんし、メリットはたくさんあります。
ご家族がいれば、ご家族に喜ばれること間違いなしですし、ご家族がいなくても、自分の余裕のスペースをきちんと確保し、くつろぐことができます。
家事と言えば、主に「炊事」「洗濯」「掃除」となります。
例えば、「炊事」を例にとって、どうストレス発散になるか考えてみましょう。
お料理自体が心理療法になりうるという話もあります。
お料理をしている最中、材料を切ったり炒めたり焼いたりしながら、無心になれることがあるでしょう。
お料理には、瞑想効果があるのだそうです。
最近、アメリカでクッキングセラピーがうつ病の治療ということで注目を浴びています。
お料理をしておいしいものができあがれば、それだけでテンションも上がります。
ただ、ご飯を作るにしても、今は材料の欠品があったり、買い物客の多さですぐほしいものが品切れになってしまったり、ということもあります。
そんな時は、インターネットやスマホなどでありそうな食材を使った簡単料理を作ってみるのはいかがでしょうか。
少し「サバイバル気分」になって、ある材料で工夫してみるのも楽しいでしょう。
「洗濯」も、きれいになった衣類を干した時の匂いや、洗濯物がはためいている感じを見て、
気持ちの良さを覚えた人も多いでしょう。
普段洗えるものだけでなく、毛布やセーターなども洗ってみると、さらにスッキリしますし、衣類を片付けるときにもさっと片付けることができるでしょう。
ある調査で、洗濯が得意な人ほどストレスをためない傾向がある、という結果も出ているようです。
逆に、洗濯が苦手な人ほどストレスをためがちという結果が出ています。
「掃除」と言いますか、「身の回りの整理整頓をする」ということも、ストレス解消につながります。
部屋がきれいになれば当然スッキリすると思いますが、まさに「モノの断捨離」の過程が気持ち良いという人も多いでしょう。
家事ができているということは、その人の精神が安定しているかどうかのバロメーターになりえます。
特に、部屋は、その人の精神状態が反映されている、と心理学的にも言われています。
掃除をしたくないと思っている状態が続くと、メンタルヘルス的にも良くないです。
逆に、部屋が整っていると、精神が安定しているとも言えます。
掃除をしているとセロトニンという脳内ホルモンが増えてきます。
セロトニンとは、「幸せホルモン」とも呼ばれています。
これが不足すると、気分が落ち込んだり、抑うつ状態に陥りやすくなります。
適度な掃除をすると、セロトニンの作用で気分が落ち着いてきます。
このように、徹底的に家事をすることによって、ストレスを減らすことにつながります。
この機会なので、家にいて、徹底的に家事をしてみるとストレス解消につながるでしょう。
料理にも力を入れ、洗濯や掃除も行い、家の中をスッキリさせると、自分も同居されているならば家族も精神衛生上良い状態で過ごせます。
ただし、家事をすること自体がストレスになってしまう人もいるかもしれません。
そういう人は、あまり気負わずに、できるところから手をつけると良いでしょう。
自分の周りの一角だけ整理されているだけでも、気分的に違います。
自分のいるほんの少しのスペースを、1日少しやってみるだけでも、気持ちが明るくなり、ストレス解消にもつながります。
コロナに負けないために~まとめ~
これまで、コロナウィルスに負けないために、ということで、いくつかのストレス発散法と、その心理的な効果についてお話ししてきました。
ここで紹介したすべてのストレス発散法がどの方にも合うとは限りません。
ですが、ここに紹介してみた8種類の中で、どれかひとつでも試してみると良いでしょう。
身体に訴えるもの、脳に訴えるもの、感情に訴えるもの、五感に訴えるものなど、
さまざまな方法でストレス発散法があることをご紹介してきました。
そして、それらのストレス発散法にはどれも心理的効果があります。
それは、これまでの研究者の研究に裏付けられています。
ここで、大まかにストレス発散方法を分類してみましょう。
≺身体に訴えるもの≻
・ストレッチやヨガをする
・徹底的に家事をする
≺脳に訴えるもの≻
・本を読む(マンガを含む)
・脳トレ(頭の体操)をする
・資格の勉強をする
≺感情に訴えるもの≻
・オンラインで友達と話す
・自分の気持ちを書き綴る
≺五感に訴えるもの≻
・写真を整理する
・徹底的に家事をする(の一部)
他にも、趣味を楽しむ、歌を歌う、DVDやテレビを観る、など、その人に合った家での楽しみ方はあると思います。
とにかく、「その人が心地よくできること」「やっていて楽しいと思うこと」がストレス発散、ストレス解消につながっていくということは共通しています。
自分に合わないストレス発散法を行ったとしても、それが難行苦行になってしまっては何の意味もありません。
このストレス発散法の効果のところで、さまざまな心理療法もありますとご説明しましたが、心理療法はたくさんの種類があります。
それは、心理療法が万能ではなく、ある人には効くけれどある人には今ひとつ効かない、ということも十分ありえることで、だから、これだけ種類も豊富なのだと考えられます。
ストレス発散法もこれだけではなく、種類は本当に豊富にあります。
家にこもっている、という状態は、ともすると抑うつ状態を引き起こす要因になりえます。
つまり、コロナウィルスの影響で家にいて、あまり人と話をしない状態や、外に出かけられない状態というのはとてもストレスフルなことだと思います。
ですが、家にいてもできること、家にいるからこそできることをしていくことで、ストレスを回避したり、克服することができるのです。
ここに書かれたストレス発散法や、その他、自分自身が心地よいと思えるストレス発散法を試してみて、自分に合ったものを取り入れていただけたら嬉しいです。
ここに書かれたストレス発散法は、いずれも健康的にできるストレス発散法です。
序章にも書きましたように、心と身体はつながっています。
身体を健康に保ちたいのであれば、心を鍛えることが有効です。
心を健康に保ちたいのであれば、身体を鍛えることが有効です。
最後に、第2章でも少しご紹介している、呼吸法をご紹介して終わりにしましょう。
第2章ではストレッチやヨガとあわせてご紹介しましたが、ここではその中の「呼吸」の部分だけをピックアップします。
呼吸は生きている人なら誰でもしていることなので、ストレス発散には利用しやすいものです。
静かなところで、椅子に姿勢を正し、肩幅程度に脚を開き、地面に足をしっかりつけます。
8拍、鼻からゆっくり息を吸ってください。この時、腹式呼吸をしましょう。
4拍、息を止めます。
そして、8拍、鼻からゆっくり息を吐いてください。
呼吸をすること自体に意識を集中して、1分間繰り返してください。
何もストレス発散法を思いつかない人でも、これならできると思います。
これも、上手にやろうと思わなくて構いません。
やってみようとする意識が大切です。
コロナウィルスの影響もあり、ストレスの多いこのご時世ですし、長期戦になるかもしれませんが、うまくストレス発散して、どうにか乗り切っていきましょう。