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食生活からうつ病予防!メンタルヘルスに影響する栄養素とは

1.初めに

うつ病患者は日本で二十人に一人はいると言われており、うつ病の原因ははっきりしていません。眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。脳がうまく働いてくれないので、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。そのため普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられるという、悪循環が起きてきます。

薬による治療とあわせて、認知行動療法も、うつ病に効果が高いことがわかってきています。早めに治療を始めるほど、回復も早いといわれていますので、無理せず早めに専門機関に相談すること、そしてゆっくり休養をとることが大切です。治療の一つに抗うつ薬がありますが、抗うつ薬に頼らず、普段の食生活から予防・改善できると言われています。

栄養素によってどのような効果があるのか、摂取するときに注意することや豆知識なども一緒に紹介します。

2.栄養素の紹介

(1)チアミン(ビタミンB1)

ビタミンB1は神経機能を維持する働きがあります。中枢神経や末梢神経の働きは脳によってコントロールされています。脳は大量のエネルギーを必要としていますが、ビタミンB1は糖質からのエネルギー産生を助けることで脳と神経の働きを正常に保つ役割を果たしています。

欠乏するとめまい、不眠、食欲不振、不安、イライラなど、様々な症状がでてきます。

 

<多く含まれる食品>

豚肉、牡蠣、ウナギ、玄米、緑黄色野菜、ナッツ等

主な料理:生姜焼き、トンテキ、牡蠣と白菜の和風煮、鰻の蒲焼、玄米のたけのこご飯

かぼちゃの煮物、ナッツ入りポテトサラダ

<豆知識>

ニンニクや葱類などの臭気成分であるアリシンと一緒に摂取すると、吸収効率が高まります。ビタミンB1は余ると排泄されてしまいますが、アリシンと結合すると血液中に長く留まり、長時間利用ができるからです。また調理による損失もあるため、手早く洗い、調理し、出来立てを食べるとより多くビタミンB1を摂取することができます。

 

チアミン(ビタミンB1)

(2)ビタミンB6

ビタミンB6は神経伝達物質の生成に関わり、神経を正常に保つ働きがあります。

欠乏すると寝ているときに足がつる、免疫力の低下、皮膚炎、吹き出物やニキビができやすくなります。

 

<多く含まれる食品>

魚、レバー、鶏肉、納豆、バナナ、ニンニク

主な料理:鮭のムニエル、鯖の味噌煮、鶏肉の唐揚げ、鶏レバーとニンニクの酒煮

ガーリックシュリンプ、バナナのパウンドケーキ、納豆胡麻和え、刺身

<豆知識>

ビタミンB1は糖質の代謝に関わる補酵素として働きます。日常生活や運動に欠かせないエネルギーを補うために糖質の摂取は重要ですが、ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換されにくくなり、疲労の原因になる可能性があります。摂取した糖質を体内で活用させるためにもビタミンB1の補給を意識しましょう。

美しい体づくりのために、タンパク質と合わせてビタミンB6を摂取するといいと言われています。

ビタミンB6が多く含まれる食品の中でもニンニクが100g中に1.5mg含まれていて含有量が多いです。さらにニンニクに含まれるビタミンB1とアリシンが結合しアリチアミンと言う物質になり神経伝達物質の合成を促してくれるのでニンニク料理は特におすすめです。

 

ビタミンB6

(3)ビタミンB12

ビタミンB12は、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ役割があります。また末梢神経を構成する核酸やリン脂質を増加させて、神経を修復する作用があります。末梢神経は運動神経、感覚神経、自律神経の3種類あり、末梢神経が損傷を受けると全身に様々な症状があらわれます。

ビタミンB12が欠乏すると、疲労、食欲不振、巨赤芽球性貧血、しびれ、口および舌の痛みなどがあります。

 

<多く含まれる食品>

魚介類、肉類、レバー、海苔

主な料理:レバニラ炒め、アサリのボンゴレビアンコ、海苔の味噌汁、海苔入り卵焼き、

レバーと小松菜の胡麻炒め、タラとアサリのアクアパッツァ、牛肉の甘辛煮

<豆知識>

ビタミンB12は野菜や果物には、ほとんど含まれていません。肉や魚といった動物性食品に含まれている為、健康のためと野菜のみに偏りすぎていると不足してしまう可能性があります。野菜を取ることは良いことなので、野菜にプラスして動物性食品を取るとビタミンB12を自然に取り入れることができます。

 

ビタミンB12

(4)葉酸

葉酸はタンパク質や神経伝達物質などの合成の関わるビタミンの一種で、血液神経系で働くカテコールアミンなどの精製の必要な栄養素です。カテコールアミンは、ドーパミン、ノルアドレナリンといったストレス反応やうつに関する神経伝達物質で不足すると意欲が低下し、抑うつ症状を招くと言われています。

葉酸が欠乏すると、貧血、下痢に伴う体重減少、口内炎が良くできる、めまい、呼吸困難などがあります。

 

<多く含まれる食品>

ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、豆類、鶏レバー、焼きのり

主な料理:ほうれん草とベーコンのソテー、納豆入りオムレツ、鶏レバーの甘辛煮

ブロッコリーと胸肉のマヨネーズ炒め、揚げ出し豆腐、海苔餃子

<豆知識>

葉酸は熱に弱い水溶性ビタミンのため、ゆでると葉酸量が減ってしまいます。そのため、ゆでる食材は、お湯で茹でず、ラップ等で包んで電子レンジで調理するなど、工夫するとより多くの葉酸を摂取できます。

 

葉酸

(5)鉄

鉄は体内の酸素の運搬や貯蓄に強く関わる栄養素であり、心の健康に深く関わるセロトニンやドーパミンの神経伝達物質も作り出すことが出来ます。

鉄不足では貧血になるイメージが多いですが、貧血のほかに不眠、パニック障害、イライラ、疲れやすい、嚥下障害、下痢などの症状を引き起こします。心の不調の原因は隠れ貧血と言われるほど鉄は大切な栄養素です。

 

<多く含まれる食品>

赤身肉、魚介、海藻、納豆、ほうれん草などの青菜類

主な料理:ひじきの煮物、あさりとほうれん草の醤油炒め、モロヘイヤ納豆、わかめサラダ

わかめと小松菜の味噌汁、ローストビーフ、パプリカと赤身肉のオイスター炒め

<豆知識>

インスタント食品、加工食品を多く摂取すると鉄不足になりやすいので、バランスの良い食生活を心掛けると自然と鉄不足を防ぐことができます。

 

鉄分

(6)亜鉛

亜鉛は、神経伝達物質を作るのに必要な栄養素です。亜鉛が体内に十分にあることで、精神安定や脳の機能を高め、うつ状態の緩和に効果があります。

亜鉛が欠乏すると、成長障害、皮膚炎、食欲不振、貧血、認知機能障害などの症状を引き起こします。

 

<多く含まれる食品>

牡蠣、肉類、海藻類、大豆製品、鰻、カシューナッツ

主な料理:牡蠣フライ、厚揚げとわかめの煮物、鶏肉とカシューナッツ炒め、鰻の蒲焼

豆腐グラタン、もずくとわかめの味噌汁、エノキとチーズの豚肉巻き

<豆知識>

亜鉛は体に必要な栄養素の一つですが、過剰摂取は、銅の吸収阻害による銅欠乏、吐き気、免疫障害、下痢など体に悪影響を与えてしまうので取り過ぎに注意が必要です。

 

    

亜鉛

(7)パントテン酸(ビタミンB5)

パントテン酸(ビタミンB5)は、副腎の働きを助けて、ストレスホルモンであるコルチゾールの合成に作用し、ストレスと闘うビタミンの一つです。ストレスは精神的、肉体的にも強く出るのでうつ状態になりやすくなるので、ストレスを減らすためにもパントテン酸(ビタミンB5)はとても必要です。

パントテン酸(ビタミンB5)が欠乏すると、免疫力の低下、めまい、頭痛、動悸、麻痺、便秘などが起こります。

 

<多く含まれる食品>

レバー、納豆、魚介類、肉類、卵

主な料理:納豆の油揚げ包み、煮卵、天津飯、レバーの唐揚げ、豚バラのチャーシュー

タラの和風あんかけ、ぶり大根、肉じゃが、ハンバーグ、オムライス

<豆知識>

パントテン酸(ビタミンB5)はどこにでもある酸という意味で、名の通りあらゆる食品に含まれます。カフェインやアルコール摂取はパントテン酸(ビタミンB5)を多く消費するので、この二つを注意すれば、パントテン酸(ビタミンB5)の不足は防ぐことができます。

 

パントテン酸(ビタミンB5)

(8)ビタミンC

アドレナリン(副腎髄質ホルモン)はストレスがかかると多量に分泌され、脈拍を速め、血圧や血糖値を上昇させて、エネルギー供給体制を整えてストレスに対抗します。このホルモン合成にビタミンCが欠かせません。ストレスが減ると精神的にも軽くなり、うつを軽減できます。

ビタミンCが欠乏すると、免疫力の低下、疲労感、肌にハリがなくなる、発ガンリスクが高まる、切傷が治りにくくなるなどが起こります。

 

<多く含まれる食品>

野菜、果物、ジャガイモ、さつま芋

主な料理:赤ピーマンの肉詰め、ほうれん草とジャガイモ炒め、リンゴとみかんのジュース

コロッケ、ピーマンジャコ、豚肉のゴーヤチャンプルー、さつま芋クッキー、キウイ寒天

<豆知識>

ビタミンCは体に約1500mgの蓄えがあります。ストレスが多いとどんどん消費されてしまいます。ビタミンCは1日100mgですが、多めに摂取するといいでしょう。

 

ビタミンC

(9)ビタミンE

ビタミンEは精神的敏捷性と活動性の維持に役立ちます。

ビタミンEが欠乏すると、神経や筋障害の症状が見られます。そのため血行が悪くなり、冷え性や頭痛、肩こりなども引き起こしやすくなります。また抗酸化力も低下するためシミやシワができやすくなります。

 

<多く含まれる食品>

植物油、ナッツ類、緑黄色野菜

主な料理:かぼちゃの煮物、かぼちゃコロッケ、かぼちゃスープ、小松菜のクルミ和え、アーモンドクッキー、ナッツ入りパンケーキ、ほうれん草とトウモロコシのソテー

<豆知識>

ビタミンEは、ビタミンC、ビタミンAと共に抗酸化作用を持つ代表的な栄養素です。細胞膜で活性酸素による弊害から体を守っています。ビタミンEを上手くとるためには、緑黄色野菜を植物油で炒めるなどして、それぞれを豊富に含む食品と一緒に摂取すると効果があがるのでお勧めです。

 

ビタミンE

(10)ナイアシン(ビタミンB3)

ナイアシン(ビタミンB3)が不足すると、脳神経伝達物質代謝不全による神経衰弱、不眠症、食欲不振などが起こります。他にもDNA合成低下やトリプトファン代謝障害によって、口角炎、口内炎、乾燥も起こります。

 

<多く含まれる食品>

魚介類、肉類、きのこ類、穀類

主な料理:刺身、あんかけきのこうどん、きのこと魚介のアヒージョ、しめじのおひたし

椎茸の肉詰め、たらこスパゲティ、十六穀ごはん、キヌアと雑穀のマリネ、肉団子甘酢あん

<豆知識>

ナイアシン(ビタミンB3)は熱に強い性質を持っているので、加熱調理でも消失しません。また酸やアルカリにも強い性質です。ただし水溶性なので、できる限り煮汁を使い切るような料理にするとより摂取できます。

 

ナイアシン(ビタミンB3)

(11)コリン

コリンは生体内でアミノ酸のセリンやメチオニンなどから合成され、神経伝達物質であるアセチルコリンの前駆物質の働きがあり、神経に大切な栄養素の一つです。

不足するとだるさ、しびれ、脂肪肝や肝機能の低下が起こります。

 

<多く含まれる食品>

牛、豚、鶏のレバー、卵、大豆製品

主な料理: 牛丼の卵黄のせ、レバーの竜田揚げ、肉豆腐、もも肉と大豆のトマト煮、豆腐グラタン、スクランブルエッグ、レタスと卵の炒め物、鶏卵そぼろ、ニラの卵とじ

<豆知識>

コリンは日本ではあまり聞くことが少ない栄養素ですが、アメリカでは脳の機能、スポーツパフォーマンスの向上に効果があると言われており、重要視され始めています。日本でも今後進んでいく栄養素になります。

コリン  (リンク先の商品はイノシトールも含んでいます)

(12)マグネシウム

マグネシウムは体の中で300種類以上の酵素の働きをサポートしている重要なミネラルです。幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの合成にも欠かせないもので、マグネシウムが不足すると神経質、うつ、不安、不眠などの症状が引き起こすことがあります。

 

<多く含まれる食品>

海藻類、野菜類、種実類、豆類

主な料理:アサリ卵焼き、しらすチーズトースト、鶏肉と糸昆布の煮物、チリコンカン、大豆とひじきの煮物、果実と種実のクッキー、豆腐ドーナツ、炒り豆腐、豆ごはん、枝豆

<豆知識>

マグネシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です。大人の体には、20~28gほど含まれ、カルシウムやリンと共に骨を作っているミネラルです。マグネシウムは、水洗いや煮炊きで流出してしまいますので、調理するなら短時間か、または汁ごと取れるものが良いでしょう。例えば、ひじきの炊き込みご飯、納豆などがあります。

 

マグネシウム

(13)マンガン

マンガンは成人体内の10mgのみ含まれています。体内の中では微量ですが、自律神経を整え、心のバランスを整える働きをしているセロトニンを増やすと言われる涙の中にマンガンが多量に含まれています。

マンガンが不足すると、血糖値を高める、血中脂肪酸を増加させる、骨などの発育不全、傷の治りが遅い、麻痺、けいれん、めまい、難聴、運動障害などが起こります。

 

<多く含まれる食品>

全粒穀類、ナッツ、茶葉、豆類

主な料理:紅茶のシフォンケーキ、筑前煮、豚肉とセリのチンジャオロース、枝豆と高野豆腐の含め煮、小魚ナッツ、豆腐ステーキのそぼろあんかけ、豆腐入り鶏つくね、豆パン

<豆知識>

マンガンは、肝臓、膵臓、毛髪、血液中に多く含まれています。必要な量が微量で植物性の食品を中心に広く食品に含まれていることから、通常の食生活における欠乏の心配はほとんどありません。

(14)カルシウム

体内に存在するカルシウムの99%は、骨や歯の成分となっていますが、残りの1%は血液中や筋肉、神経などにあり、非常に重要な働きをしています。神経でのカルシウムは、神経の興奮を抑え精神を安定させる働きがあります。

不足すると、歯や骨が弱くなり、てんかん(全身の痙攣)、テタニー(筋肉の痙攣)、骨粗鬆症になりやすくなります。

 

<多く含まれる食品>

牛乳、チーズなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、大豆製品、海藻類

主な料理:サクラエビときのこの炊き込みご飯、シラスチーズトースト、クリームシチュー、きゅうりとしらすの酢の物、じゃこのふりかけ、ささみと豆のサラダ、わかめスープ

<豆知識>

カルシウムは吸収率が低いため、ビタミンDと同時に摂取すると吸収をサポートする働きがあります。吸収率をあげるために、ひじきと大豆の煮物、凍り豆腐の卵とじなど同時に摂取できる献立を意識しましょう。またカルシウムは不足もよくないが、過剰摂取も高カルシウム血症、軟組織の石灰化、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘など様々な症状がでてくるので注意が必要です。

 

カルシウム

(15)チロジン(チロシン)

チロシンは、アミノ酸の一種で神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの前駆体です。脳の全域で働き、ストレスに関する大きな働きをするため、精神に大きく関係する栄養素です。

不足すると集中力や決断力の低下、うつ、やる気がでない等があります。

 

<多く含まれる食品>

牛乳・乳製品、大豆製品、卵、アボカド、魚、肉製品

主な料理:筍と鶏団子の煮物、シラスの大根もち、しらすはんぺんチーズ、アボカドとトマトのマスタードマヨサラダ、アボカドのワサビマヨディップ、アボカド納豆丼

<豆知識>

チロシンには、心を落ち着かせることやイライラしないためにも必要な栄養素です。うつ以外にも試合や競技の前の緊張感はとても大きいのでチロシンを摂取することにより和らぐと言われています。

 

チロジン(チロシン)

(16)トリプトファン

トリプトファンは、9つの必須アミノ酸の一つでセロトニンを作る際に必要な栄養素です。セロトニンは幸せホルモンと呼ばれる脳内ホルモンでノルアドレナリンやドーパミンと並び、感情や精神面、睡眠など人間の大切な機能に関係しています。

不足すると、不安症、季節性情動障害、炭水化物渇望、月経前症候群などが起こります。

 

<多く含まれる食品>

大豆製品、乳製品、穀類、ピーナッツ、バナナ

主な料理:バナナとチョコの春巻き、バナナヨーグルト、大豆とひじきの煮物、クリームシチュー、ピーナッツセサミオーレ、ミルクプリン、豆乳カルボナーラ、アスパラのピーナッツ和え

<豆知識>

肉や魚にもトリプトファンが多く含まれますが、動物性たんぱく質に含まれるBCAAというアミノ酸はトリプトファンを脳へ取り組みにくくするため、植物性たんぱく質から摂取すると効率よく体内に吸収できます。

 

トリプトファン

(17)フェニルアラニン

フェニルアラニンは甲状腺ホルモン及び他の重要な代謝物の合成に不可欠な栄養素です。酵素のより、チロシンの変換されるためドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質に働きます。チロシンの原材料になります。うつ病や月経前症候群などの情緒不安定に有効な場合があるとされています。

フェニルアラニンが体内に蓄積すると精神発達に障害をきたし、髪の毛や皮膚の色が薄くなりやすいです。また気分の落ち込みや記憶力に関係し、神経伝達物質を生成する働きがあります。フェニルアラニンを過剰摂取すると血圧上昇する場合があるので注意が必要です。

 

<多く含まれる食品>

大豆製品、ナッツ類

主な料理:人参とナッツのポン酢和え、肉豆腐、揚げ大豆、豆腐と鶏ひき肉の和風ナゲット、豆腐焼売

<豆知識>

フェニルアラニンは必須アミノ酸の一つで、食事から栄養分として摂取しなければならない成分です。精神以外にも血圧を上げる作用や、記憶力を高める効果などもあります。

 

フェニルアラニン

(18)イノシトール

イノシトールは、体に必要な栄養素であり、特に脳機能に重要な働きをします。

不足すると、パニック症候群、強迫神経症、多のう胞性卵巣症候群、統合失調症、アルツハイマー病、自閉症、うつ病などが見られます。また神経機能を正常に保つ、髪を綺麗に保つ効果もあります。

 

<多く含まれる食品>

豆類、穀類、ナッツ類

主な料理:ナッツ入り肉団子、ほうれん草の白和え、麻婆豆腐、豆腐と豚ミンチのレンジ蒸し、坦々豆腐、卵と豆腐の中華スープ、オートミールクッキー、雑穀おはぎ、雑穀米甘酒

<豆知識>

イノシトールを多く含む食材は、豆類、穀類、ナッツ類などの植物種子ですが、その大部分はフィチン酸です。動物はフィチン酸をほとんど吸収できず、逆に鉄や亜鉛などのミネラルの吸収を阻害してしまうという難点があります。植物種子以外でイノシトールが豊富な食材には、オクラ、マスクメロン、オレンジ、グレープフルーツ、鶏肉、鶏レバーなどがあるため、様々な食品をバランス良く摂ることをお勧めします。

イノシトール

(19)クロム

クロムは、主に体内で糖質や脂質の代謝を助けるミネラルで、別名「代謝のミネラル」とも言われています。その一つに血糖値をコントロールする働きがあります。低血糖になると、神経質やイライラ、消耗、気落ち、めまい、眠気、忘れやすい、不眠症、継続的な不安などうつ病と共通の症状が見られます。

過剰摂取すると吐き気、腎障害、肝障害などの原因となり、不足すると動脈硬化、糖尿病、高血圧、高脂血症、末梢神経障害などの原因となります。

 

<多く含まれる食品>レバー、あなご、海苔類、貝類、プロセスチーズ、落花生

主な料理:ハマグリのバター焼き、煮アナゴ、落花生味噌、ささみのチーズの大葉巻き、アナゴと豆苗の卵焼き、落花生衣の変わり唐揚げ、ピーナッツみそ焼きおにぎり

<豆知識>

食物に含まれるクロムは、ごく少量しか吸収されません。クロムは、ビタミンCとナイアシンを含む食品と一緒に摂取すると、よりよく吸収されます。

 

クロム

(20)セレン(セレニウム)

セレンは甲状腺ホルモンを活性化する酵素の構成成分です。甲状腺ホルモンは脳に作用して、その働きを活性化してくれる働きがあります。

セレンを過剰に摂取すると、疲労感、焦燥感、脱毛、爪の変形、嘔吐、下痢、頭痛、しびれ、末梢神経障害などが現れます。不足すると、克山病と呼ばれる心筋障害の一種を起こすと考えられています。

 

<多く含まれる食品>

魚介類、肉類、わらび、ミルクチョコレート、ねぎ、玉ねぎ、トマトなど

主な料理:あじフライ、チョコレートケーキ、トマトカレー、キャベツと玉ねぎオムレツ、わらびのナムル、葱塩チキン、長ネギのポン酢マリネ、新玉ねぎとツナのサラダ

<豆知識>

通常の食生活でセレン不足が問題となることは、日本ではほとんどありません。セレンの抗酸化作用をさらに高めるには、ビタミンEや亜鉛と一緒に摂取すると良いでしょう。

 

セレン(セレニウム)

3.まとめ

ビタミンD、B1、B2、B6、B12、葉酸のビタミン不足や鉄や亜鉛などのミネラル不足は、うつ病の発症や経過に悪影響を与えると言われています。

ミネラルは肉、魚、卵などのたんぱく質から摂取でき、ミネラルに食材と一緒に野菜を取ると、野菜に含まれるビタミンAやビタミンCが鉄や亜鉛の吸収を促進します。他にも、トリプトファン、フェニルアラニンなどの必須アミノ酸は不足すると、気分が落ち込みがちになります。

またカルシウムに多く含まれる乳製品のヨーグルトには食物繊維や乳酸菌が含まれており、腸内環境を整えてくれます。腸内環境はストレスと関係があり、腸内環境を整えるとストレスが減ると言われています。紹介した20種類の栄養素はうつ病改善に必要な栄養素です。

 

4.終わりに

うつ病は気づかないうちに症状が悪化すると言われています。ストレスを貯めず、無理をしないことが良いことですが、少しでも違和感があった場合は、すぐ病院に行くことをお勧めします。

そして紹介した20種類の栄養素はうつ病改善に必要な栄養素ですが、改善できるからといって食べ過ぎるとカロリーオーバーになることや、栄養が偏る場合があるので、バランス良く、適切な量を摂取することが大切です。

身体は無理せず、食事はきちんと毎食取り、バランスを気にするだけでもうつになりにくく、なってからも改善できるので食事は本当に健康に欠かせないことなのだと思います。