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【これは禁句?】うつ病の方の接し方

はじめに

身近な人がうつ病にかかってしまったら何をしてあげることが一番いいのでしょうか?
私たちは何を言ってあげられるでしょうか?

うつ病は心の風邪とも言うように誰でもなりうる可能性があります。
そして、現代では年々増加傾向にあることも事実です。

うつ病の原因は大きく分けて3つあります。

①内因性・・環境に影響されることのない生まれもった性格から発症してしまう。双うつ病(うつ状態と躁状態を繰り返す)もこのタイプです。

②心因性・・精神的なストレスをきっかけに発症してしまう。

③身体因性うつ病・・脳の病気や身体疾患に伴い発症してしまう。

注意をしなければならないのは、治療するために服薬した薬が原因でうつ状態を招いてしまうこともあるということです。

これらのことも踏まえて、うつ病の方への接し方をお伝えしていきたいと思います。

うつ病の方への接し方

傾聴する

うつ病を発症してしまった時、もっとも辛いのは本人です。一番大切な事はそれを理解してあげる事です。

精神的な病気はわかりづらく、自分が発症したことのない人にとっては難しいものかもしれません。

しかし、生涯で10〜20%の人が発症する病気でもあります。
決して珍しいことではないのです。
昨日まで元気だった人が今日発症することもあり得ます。

身の回りの人が、そのような状態になってしまった時、その人を心配するがあまり先に助言や批判をしてしまうことがあるかもしれません。

以下のような言葉は禁句です。
「しっかり食べてよく寝れば大丈夫」
「疲れて何もやる気にならないんじゃないの?」
「甘えてる」
「気の持ちようが大事」
など言ってしまうと追い詰めるだけになってしまいます。

まずは何を考えているのかその人の訴えに耳を傾けて同調してあげることが大切です。

その人自身の訴えの中に、うつ病を発症することになった原因が隠れていたりもするのですが実は本人であっても気づいてないことが多いものです。

また、うつ病に限らず精神的な病は病院に行くのも難しい人が多く見られます。
そこには「自分は精神病だ」などと思いたくないという気持ちが隠れていることをわかってあげてください。

そしてそのような時にも、丁寧に訴えに耳を傾けて悩みを吐き出しやすい状況を作ってあげるのも一つの対処法です。

そうやって、黙って悩みを聞いて受け止めてくれる人が側にいるだけでとても救われます。

激励しない

うつ病の人に「大丈夫だから頑張って」などと闇雲に言ってしまうと、余計に逃げ場をなくしてしまいます。

自分自身が1番頑張らないといけないことも、今のままの状態が良くないこともわかっているのです。
だからこそ根拠のない「大丈夫」や励ましているつもりの「頑張って」は禁物です。

その人なりにはよく頑張ってからこその今があるかもしれません。
本当に頑張り過ぎて疲れてしまったのかもしれません。

人間誰しもが、他人の頑張りを理解することなんて不可能です。
みんな陰ながら努力しているものだからです。

言っている側からしたら、きっとその人のことを思ってこその言葉だと思いますが言われている側からすれば「自分はやっぱり全然頑張れなかったんだ」「もっと頑張らないと」という風に追い詰めて終わってしまいますので注意が必要です。

自己暗示

こちらはあまり知られていない方法で、周りの方が手助けするというよりは自分自身で行うことなのですが、うつ病には精神的なストレスが原因になっていることが多いです。

そこでリラックスさせて自分の1番いい状態をイメージできるように「自己暗示」をかけていきます。

例えば、静かな場所で楽しかったことや昔描いていた自分の将来像などある特定の状態を思い浮かべます。

それを毎日10分でも繰り返すことによって少しずつストレスを解消できるようになっていくのです。
リラックスできる環境はそれほどまでに大切だということを覚えておいてください。

環境を整える

「運動」と「食事」は関係ないように思われがちですが、実はうつ病を治療していくために役立つことでもあります。

「運動」うつ病の初期段階にある人にはウォーキングなどの有酸素運動を行うことで効果を期待できることがあります。もちろん無理は禁物ですので心身状態が落ち着いている時に行うことをお勧めします。

「食事」規則正しい食生活を送ることが必要ですが、これには周囲の方の協力が不可欠です。
食欲がない時には献立にも配慮しなければなりません。また反対に過食ぎみになってしまった時には極端に体重増加しないよう気を配ってあげる必要もあります。

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カウンセリング

冒頭でも述べましたが、うつ病の人に対しては批判や助言などではなく丁寧に話を聞いてあげることが大切です。

それに関しては必ずしも病院のカウンセラーである必要はなく、身近な人が対応してあげることもできます。

病院に行きたがらない人でも、まずは本人が「自分は病気なんだ」と自覚できた後から治療への第一歩が始まります。

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うつ病と自殺の関係

うつ病にかかってしまうと、将来に対する不安、絶望に耐えきれなくなり自殺を考えるようになってしまうことがあります。
「死にたい」と言う人は実際には死なないと思って聞き流してしまう事があるかもしれませんが、それは「助けてほしい」という必死のSOSかもしれないのです。

そのサインを見逃してしまうと取り返しのつかないことになってしまう恐れがあります。

特に自殺願望が出てくるのは、うつ病にかかった最初の頃と治療を重ねていった後の回復時期にあります。

回復時期には周囲の人も安心できている時期かと思いますが、この時こそ集中して見守ってあげる必要があります。

また、今までと違うような行動(大量の飲酒、急激に明るくなるなど)が見られた時にも、裏で自殺願望が強くなってしまっていることがあります。

うつ病の人は自分の気持ちを素直に出せないことが多いのですが、誰もがその気持ちをわかってあげられないと自分の中での孤独感が増していき自殺をしてしまう場合もあります。

他にも、朝早く目が覚めて眠れないときや逆に不眠によって眠れないときにも注意が必要ですので家族の人達が一緒の部屋で眠るなどの配慮もしてあげた方がいいです。

そしてうつ病の人の自殺願望が強い場合には、たまたま近くに刃物などが置いてあったり、自殺関連の報道番組を見たりするだけで衝動的に実行に移してしまうことがありますのでそういったきっかけを作らないようにすることにも配慮の必要があります。

もし、周囲や家族だけでの対応が不可能になりそうな場合には入院させることも念頭に入れておくことをお勧めします。

もちろん入院したからといって全ての自殺傾向を防げるわけではありません。
しかし、入院することによって自宅ではできなかった治療や専門の医師によるカウンセリングを繰り返し行うことができます。
それを続けることによって自殺願望は次第に治っていくものです。

さいごに【まとめ】

接し方のポイント

・患者の心理的負担になり症状が増悪する可能性があるため、激励は絶対に禁忌である。

・患者がすでに長い間つらい気持ちに立ち向かってきたことに対し、共感・受容的な態度を示す。

・特に回復する時期は自殺企図が多いため、患者の言動・行動には常に注意を払う。

・自殺未遂を繰り返しながら遂行してしまうこともあるため、既往者には十分な注意が必要である。

・精神的・精神的に休息できるよう静かな場所を提供し、刺激を避ける。

指導のポイント

・無理はしなくてよいこと、必ずよくなることを繰り返し伝える。

・疾病を理解させ、睡眠障害や身体障害を観察しながら休息やリラックス法をとれるようにする。

・家族の気持ちも受けとめ、患者への対応の仕方や疾患に関する正しい知識を提供する。

・自己判断で服薬を止めることのないよう、薬の効果や副作用についての説明を十分行う。

ポイントの参考元

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うつ病の症状は心身ともに現れますが、身体症状が先にくる場合には周囲からも本人からもうつ病とはわからないことがあります。

思いあたる症状と言えば「気分が沈む」「やる気が起きない」などといった精神的なことを思い浮かべる方が多いかと思います。

しかし、身体症状が先にきた時には
「睡眠障害」「食欲低下」「体重減少」などが現れます。
更に「頭痛」「肩凝り」「微熱」なども現れることがあるため、これに隠れた原因であるうつ病には気づかない場合も多いのです。

また、うつ病の人には共通する性格があることがわかっています。
それは「几帳面」「完璧主義」の人に多いということです。

現代は、とてもストレス社会です。
その中で、何事もきちんとしないと気が済まないという責任感の強い性格が裏目に出てしまうことがあるのです。
責任感が強いというのはとても素晴らしいことなのですが、一つのミスをするだけでも「自分はダメな人間だ」などと必要以上に自分を追い込んでしまいます。
それがきっかけとなりうつ病を発症してしまうのです。

うつ病は決して特別な病気ではありません。
治療を続けていけば治るのです。
ただ、本人が現実から目を背けてしまっている
場合には治るものも治せなくなります。
ですから「自分は病気なんだ」と理解して治療に取り組むことが近道になります。

「心の病気」は難しいものです。
本人が何かを伝えないと周囲から気づいてもらえないかもしれません。

それができない場合、1人で塞ぎ込んでしまうことがあります。
そうすると、病気を治すためのきっかけまで作れなくなってしまいます。

自分がかかってしまうと、誰に何を言われるまでもなくとても辛いのだと思います。

「自殺したい」と思ってしまうこともあるかもしれません。でもそれは一時的な思いで、病気が思わせている幻覚に過ぎないのです。
一番最悪な形を選んでしまわないために、周囲からの協力はとても大切なのです。

そして、うつ病の治療には半年以上はかかると言われていますがこの病気は必ず治るのです。

もし周囲で「うつ病」と診断された方がいたら
最初に休養を取るように勧めてあげてください。現状のまま無理をし続けてしまったら病気が長引いてしまうことがあります。
治療が終われば元の生活に戻ることができますので可能な限り早めに休養して治療に専念する方がいいです。

それから、うつ状態の時には冷静な判断力も持ち合わせていないことがほとんどなので大事な問題に直面していたとしても治療が終わるまでは保留にしておくことをお勧めします。

ここまで「うつ病」いう病気についてお伝えしましたが精神的な病は理解を得ることも難しい問題です。

もし少しでも「うつ病」に対する知識を深めて頂けたのであれば幸いです。

 

また接し方に関わる体験談についても挙げておきます。

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