「私は精神病なのですか?」
それが私は抗うつ剤を最初に処方された時に感じた事です。この先生も分かってくれないのか…。その時は残念な気持ちでいっぱいでした。
私は現在線維筋痛症という全身が痛む病気で治療をしています。痛みが出て2〜3年くらいは診断出来ず、あちこち病院を回されて結局いつも結果は…ストレス。精神科に行ったらいかがですか?と何回も言われました。そして、現在通院している病院にたどり着き、やっと線維筋痛症と言う病名がつきました。病名が出て安心したのもつかの間、「今日からまずサインバルタ と言う抗うつ剤を飲んで頂きます。」と一言。最初はかなり落ち込みました。しかし、「大丈夫。時間はかかるけど諦めないで頑張りましょう。」その先生の一言が私を前向きに変えてくれたと思います。
最初の2週間が地獄のような副作用との闘いでした。ご飯の匂いを嗅ぐだけでも吐き気が止まらず、食べれても3口くらいでギブアップ。トイレに急ぐ日々でした。体重も2週間でかなり落ちて周りからも心配される変わりようでした。しかし、3週間目に入ったあたりからサインバルタ に身体が慣れてきたのか、吐き気が徐々に治まり、食事がとれるようになって普通に近い生活を送る事が出来るようになりました。
それから他の薬を追加していき、現在に至っています。サインバルタ のおかげで痛みが10あったものが6くらいまで減少しているように感じるようになりました。今度は長期の服用に対しての副作用が非常に心配ですが、今はこの治療に、前向きに向き合う事が大事だと思っています。
サインバルタ は抗うつ薬と言われていますが、痛みにも効くんだと言うその事実を知らない人達に伝わるようにしてもらえればなと思っています。やはり、抗うつ薬を飲んでいると言うだけで、ある程度の偏見の目は避けられません。また実際に線維筋痛症という病気があまり有名ではないのでさらに精神病と間違った理解をされてしまい、悔しい思いをすることもありました。
抗うつ剤には精神が疲れてしまっている人だけではなく、色んな人がそれぞれ理由があって飲まざるを得ない状況にある。それをせめて近い存在の方達には理解していただきたいと思っています。薬を飲む飲まないよりも、周りのサポートが1番のお薬になると思います。安心して病気を受け入れて治療に専念する事が出来る。その環境があって、初めて抗うつ剤の効果が最大限に良い作用をもたらしてくれるのではないかと思っています。