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【睡眠薬プチ解説】ベルソムラ【効果・副作用や処方の注意点】

2014年から認可された「ベルソムラ」についてお話しします。

ベルソムラとは?
ベルソムラ (一般名・レポレキサント)は、オレキシン受容体に分類される新しい睡眠薬になります。

ベルソムラの効果
ベルソムラは中途覚醒、早朝覚醒 、熟睡障害に使われることが多い 睡眠薬になります。

ベルソムラの位置づけ
脳の機能を低下させる睡眠薬 、自然な眠気を強くする睡眠薬です。

ベルソムラの特徴
ベルソムラの特徴としてのメリットは、自然な眠気を強くする中途覚醒や早朝覚醒熟睡障害に有効です。また入眠障害にも効果が期待されています。

さらには依存性が極めて少ないです。そして、せん妄を起こしにくく処方日数の制限がありません。

ベルソムラのデメリット(副作用)
入眠障害には効果が不十分のことがあり 眠気が残ることもあります。また夢が増えて悪夢になることもあります。2014年に販売された薬でもありますので ジェネリックが発売されていません。ですので薬価が 他の睡眠薬と比べて高いです。

ベルソムラの副作用として傾眠傾向が 4.7%、頭痛が3.9%、疲労が2.4%、悪夢が1.2%、異常な夢が0.8%と報告されています。

ベルソムラには、ジェネリックは販売されておらず先発品のみとなります。具体的には、現在のベルソムラは 10 mg錠 、15 mg 錠、20 mg錠の三つのお薬形態となっています。こちらは2018年4月現在になりますが、10 mg錠は60.0円、15mg錠89.1円、20mg錠は107.9円です。

ベルソムラの用法と効果の見られ方
開始用量としては、まずは20mgから始めますが、ご高齢者の場合は 15mgからのスタートとなります。

用法としては1日一回 就寝前に服用します。最高用量は20mgです。 ベルソムラの効果は、即効性が期待できます。明け方になるとベルソムラの効果が薄れて目が覚めます。ベルソムラの効果が強すぎて朝に残ってしまう場合は 服用時間を早めるか心療内科もしくは精神科の先生と相談しベルソムラを減量してもらうようにお話するといいと思います。

ベルソムラを服用中の禁忌、併用薬の注意薬
抗真菌薬のイトラコナゾール・ボリコナール、抗菌薬のクラリスロマイシン、抗ウイルス薬のリトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、インジナビルテラプレビルです。

私もベルソムラを服用中は上記のようなお薬は絶対に飲んでいません。

また併用注意なお薬があります。それは抗てんかん薬であるカルバマゼピン、フェニトイン、抗結核薬であるリファンピジンです。

お薬以外には、アルコールは神経作用があるため 相互に作用を強めてしまうために併用注意となっています。それから特に抗生物質のクラリスロマイシンは内科や耳鼻科などでよく使われるお薬になります。

ベルソムラとは併用禁忌ですので診察を受ける際には、必ずベルソムラを飲んでいることを 先生にお話ください。

ベルソムラの副作用対処法
ベルソムラの副作用としては先ほどもお話ししたように眠気や夢を見られることがあります。そのことで他の睡眠導入剤からベルソムラに 切り替える場合には不眠がひどくなってしまうことになり、注意が必要です。

ベルソムラは自然な眠気を促すお薬ですので人によって効果に個人差があります。人によっては効果が出過ぎてしまい、翌朝に眠気や体のダルさ残ってしまいます。ベルソムラの眠気は多くの方が午前中のうちに回復しますが、まれに 個人差によって一日中残ってしまうこともあります。

そのベルソムラでの眠気が認められた場合の対処法としてはお薬の量を20mgから15mgに減らすなどがあります。

ベルソムラを服用するにあたり、睡眠習慣を見直すことも重要です。睡眠習慣と合わせて 行うことで、 睡眠導入剤に頼ることなく不眠の改善を行っていくことを心がけていきましょう。