3年ほど前に初めて抗うつ薬のスルピリドを使用していました。当時私はデスクワークの仕事で、担当していたプロジェクトが完了したため別のプロジェクトへ異動しました。
それまでは10時に出勤、19時には退社。しかし異動したチームはとても多忙で、常に納期に追われていました。毎日終電まで勤務し、走って終電に駆け込み、それでも時間が足りずに朝も9時前には出社するというハードな日が続きました。
そんな生活を2ヶ月程続けたある日、朝のミーティング前に突然吐き気が襲ってきて、トイレに駆け込みました。
そこで嘔吐、目眩でしばらく動けなくなりその日は帰宅したのですが、翌日からも出社しては度々体調が悪くなったり、寝起きから体調が悪く休んでしまう日が出てきました。
そして次第に、ちゃんと仕事しないと周りに迷惑をかけてしまうという思いが恐怖心になりました。
通勤の電車内や、会社に着くなり泣き出してしまうというような、単に体調不良だけでなく、仕事に行くのが怖いと感じる状態になってしまいました。
そこで周りから勧められ心療内科を受診し、結果は抑うつ状態とのことでした。
そして処方されたのがスルピリドでした。
医師か3ヶ月程仕事を休んだ方がいいとのことだったので、すぐに会社は休職し、薬を服用しながら家でひたすら休むことに専念しました。
まさか自分が抗うつ薬を飲む日が来るなんてと思いながら飲んでいました。
それまで抗うつ薬のイメージは飲むとすぐに気分が晴れるようなものだと思っていましたがあまりそんなことはなく、効果を実感することはありませんでした。
医師からも長期的な服用が大切と言われたので、言われたように飲み続けました。
体調はというと、キツかった仕事から解放されたためすぐによくなりました。
早く仕事復帰したかった私は1ヶ月程で仕事に戻りたいと医師に相談し、前にいた激務の仕事以外のところで働けるよう会社に手配してもらい、復帰することとなりました。
薬は継続して飲んでいたし、仕事も変わるのでもう大丈夫だろうと思ったのです。
しかし仕事復帰当日、職場に着いた途端、不安と緊張で吐き気や目眩、恐怖で涙が止まらなくなったのでした。
これは医師の言う通りしっかり休まなければならないとやっと受け入れ、会社は辞めて本格的に休むことにしました。
ここまでの1ヶ月の休養は考えてみると、早く仕事に戻らなきゃと言う焦りとプレッシャーが常にあったので、医師の言う休む事とは違ったと思います。
いくら薬を飲んでいようが、心身ともにリラックスできる休養がとても大切だと思います。
その後、スルピリドの副作用で乳汁が出るようになりとても気になったので医師に相談し、セルトラリンという薬に替えてもらい、服用を続け、しっかりと休養しました。
現在は全く薬も飲まずに元気に過ごせています。
ドグマチール(スルピリド)についてドグマチールは、フランスのDelagrange社のSESIF研究所(現サノフィ)において研究開発された、benzamide系といわれるお薬です。本剤は、精神・情動安定剤としての適応を有しており、[…]