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うつ病の体験談【うつ病の症状を振り返る】

うつ病の症状は人によって様々なのですが、うつ病になると視野が狭くなるため典型的な症状が自分は発症していない事から、うつ病なんかじゃない、甘えなんだと思ってしまう事態が起こりえます。

自分自身のかつての症状について振り返り、あれはたしかにうつ病だったと確認してみたいと思います。

うつ病の人はよく体が重くなると言いますが、私もたしかにそんな気がしました。ただ重いだけというよりも、常に背中を大きな人の足でぐいぐい踏みつけられているようなイメージが頭に浮かび、家でも外でも地面に突っ伏したくなる衝動に駆られていました。

実際にやってみたら少しは楽になるかと思い、人気のない深夜の公園で横になってみたこともあります。人目を気にせず衝動に従うことができてその時は幾分スッキリしましたが、当然ながら根本的な解決にはなりませんでした。

体に力が入らず、人がいないところではしゃがみこんでしまうということもありました。人に見られないようにしようという意識の半面、立っている体勢を保つのがいつも辛く、人に目撃されて心配され助けてもらいたいという意識もあり葛藤していました。

極端に自信がなく、人と接することが怖くなり挙動不審になりました。自分を知っている人は例外なく自分のことを嫌っているという妄想に駆られました。よって、自分を助けてくれようとする周囲の人たちの優しさも受け取れず、連絡を絶ってしまいました。

うつ病とはそういうものだとはいえ、今となっては大きな後悔が残ります。

死にたい、消え去りたい、生まれてきたくなかった、自分は死ななきゃいけないなどといった感情に四六時中心がとらわれて、周りに人がいないと小声で「死にたい、死にたい」とつぶやいてしまうようになりました。この思考癖・口癖はなかなか治りませんでした。ため息も頻繁についていました。

嫌なことから逃げるように過食・過眠になりました。普段お酒は飲まないのですが、家にある客人用のお酒を集めて飲み干しました。うつ病の人は食欲が失せ眠れなくなるという思い込みがあったために、食べて寝てばかりいる自分のことを責めていました。

過眠は止めることができませんでしたが、食べることに罪悪感が募り、また痩せ細り病的な見た目になれば周囲の人に自分を許してもらえるだろうという思考から、ひどく空腹なのに食事量をごくわずかに減らしていきました。

挙げれば他にもきりがないのですが、私が体験したうつ病の主な症状はこのような感じでした。人によっては、自分がうつ病だと認めることは大変難しいことなのですが、いつもの自分ではなくなっているということを客観的に観察し、しかるべき処置を受けるのが寛解への近道だと思います。