うつ病・抗うつ薬の体験談を500件以上公開しています

うつ病の体験談【初めての入院】

私が初めて精神科に入院したのは、今から約18年前ですが、21世紀に入っても、まだそんな酷い病院があったのか、ということを知ってもらいたくて、書かせていただきます。

抑鬱状態不眠摂食障害が酷くなり、初めて精神科に入院したのは、2002年のことです。

入院にはかなり抵抗したのですが、かかりつけのクリニックの先生から「精神科も内科と一緒だから」と説得され、2週間という期限つきで入院することにしました。

私はその4年前に肺結核で入院したことがあるのですが、排菌していなかったので、医師の許可があれば外出は自由でしたし、院内には売店も自販機もあり、食事と診察の時以外は、自由に過ごすことが出来ていました。

一方、私の入院した精神科ですが、まず入院病棟に売店も自販機も無く、持ってきていたお金は全額詰所で没収されました。そして、着替えなどの身の回りの荷物ですが、ロッカーの使用を許可されず、ベッドの下に押し込んでいました。

トイレは、個室にドアが無く、便をしている様子が外から丸見え、また、トイレットペーパーは置いてなく、落とし紙を買い取りさせられるという制度でした。

また、食事は隣の人と肩と肩が触れあうぐらい狭い食堂でとるのですが、椅子の数が足りない状態でした。そのことを看護師に伝えたら、無言で睨まれました。

私は摂食障害も出ていてペースト食を食べていたのですが、スプーンの数が足りず、そのことを看護師に伝えると、「箸でたべられませんか?」と、鼻で笑われたこともあります。

入浴は、男女は別ですが、病棟の全員一斉の入浴で、時間は5分間、ろくに体を洗うことも出来ませんでした。そこで私は外出許可が出るようになってから、会社の独身寮に帰って入浴するようにしていました。

診察は受け入れ時からずっと無く、どうなっているのかと思い、診察を依頼したら、看護師に面倒臭そうに対応されました。入院期間も2週間との約束だったのに、退院予定日が近づいてもまた診察が無く、任意入院でしたので無理矢理退院を決めました。

任意入院と言えば、入院時に告知が必要ですが、「後でこれを読んでおいてください」と、紙切れ1枚渡されただけで終わり、強制入院と思っていた私が任意入院だと分かったのは後日でした。

退院当日も、食あたりで頭痛・吐き気に見舞われましたが、無理矢理退院してきました。 看護師は、病棟のルールを違反している患者を注意することもなく、あまりのうるささにイライラがつのり、ますます抑鬱と不眠が酷くなりました。

お金がないというのも入院を拒んだ理由だったのですが、ソーシャルワーカーは入院費を「すぐ払え!すぐ払え!」の一点張りで相談に乗ってくれず、借金をして入院費を払いました。

その病院での2週間は、本当に病状が悪化しました。21世紀になってもそのような病院のあるこの国は、精神科医療後進国だと思います。