大学二年生のときに、食欲不振、不眠、疲労感、悲哀感、嘔吐、不安感、恐怖感、睡眠発作、集中力低下、抑うつ感におそわれました。
何が何だか分からず、言葉で自分の症状を説明しようとしても上手くいかないまま何件かの精神科を渡り歩きました。
そして、大学病院にて初めてトリプタノールというお薬を処方して貰えました。
通常、抗うつ薬は効き目が出るまでに14日間ほどの時間が必要で、その間は毎日服用していなくてはなりません。
そうした説明も無いまま私はすがるようにトリプタノールを飲み続けました。
しかし、何週間経っても強い副作用として眠気が出るばかりで、本来の薬効としての『抑うつ感が回復する』というものはありませんでした。
それから数ヶ月後に、新しい抗うつ薬としてルボックスが処方されました。
しかしこれも副作用の吐き気と嘔吐がひどいくせに、抑うつ感はちっとも回復していきませんでした。
消えてなくなりたい気持ちにおそわれて苦しんでいたのですが、今考えてみれば、お薬にだけしか頼っていませんでした。
私はこのときは告知されなかったのですが、実は発達障害でありうつ病ではなかったのです。
そして私に元来ある発達障害と、この障害による環境への適応能力の低さが抑うつ感を生み出していたのです。
ですから、このときの私は自分に合わない環境であった大学の部活を辞めるべきでした。
しかし、そのことを自分で認めることができず、大学三年生に進学する直前の春休みまで頑張り続けてしまいました。
私は、部活を辞めたら就職活動に不利になる、などと思い込んでいたのです。
もう限界を感じたのは、部活の合宿時に宿舎で自殺未遂事件を起こしたときでした。
先輩や教官、駆けつけた救急隊員により私の当時服用していたルボックスや睡眠導入剤、抗不安薬が見つかりました。
それまで私は精神科に通っていることも、お薬を飲んでいることも誰にも言えなかったため、その場にいた人たちは驚いていたようです。
そして、部活を退部し大学も卒業して6年後。
また新しい病院に転院し、そこで、現在も続けて服用しているサインバルタと出会います。
サインバルタは、副作用はなく、14日間続けて服用していたら驚くほど抑うつ感が回復し、気持ち良く過ごせるようになれました。
食欲は戻り、興味のあることを楽しめ、毎日泣かないで過ごせるようになりました。それでも、苛々に囚われることもあり、怒ってしまうときがあると訴えると、今度は甘いお薬のエビリファイが処方されました。
もうこれで、私の抑うつ感はきれいに治りました。次の課題は、こうしたお薬からの卒業です。
これを読んだ皆さまも、諦めないで頂きたいです。必ずあなたの心と体に合うお薬がありますので、見つけて下さい。一緒に健やかな日々を取り戻しましょう。