父が定年退職してから、仕事の喪失感からかとても情緒不安定になりました。1日ぼーっとテレビの前に座っていて、話しかけてもほとんど反応のない日もあれば、頭が痛い、胸が痛い、お腹が痛い、…など体のあらゆるところに痛みを訴えるような日もありました。
頭が痛いと脳のCTをとったり、胸が痛いとレントゲン、お腹が痛いと大腸カメラというようにあらゆる精密検査を受けたのですが、どの検査の結果も異常なしでした。内科的な病気ではないと思い、接骨院や整体などにも行きましたが全く改善されませんでした。
不眠症もあったので、かかりつけのお医者さんから精神的なものからきてるのかもしれないということで、精神科を紹介され受診しました。初診の時にリフレックスという抗うつ薬を1錠出されました。就寝前に飲んだのですが、初日は服薬後すぐに眠くなり朝までぐっすり睡眠が取れ、リフレックスを飲んでからは不眠症はほとんどなくなり、眠れるようになりました。
その後2週間後に再来院すると、一錠増量され、「不眠症は治ってきたのになぜか?」と質問しましたが、二錠が通常の用量で、はじめは薬に慣れるために一錠でスタートしたという説明を受けました。また増量することで意欲やいろんなことに興味がわくので増量した方が良いとのことでした。
二錠に増量してから1ヶ月くらいかけて活動的になり、その後週3回パートにも行けるようになりました。この頃から体のあちこちが痛いというような不定愁訴を訴えることが減り、家族の負担が減りとても助かりました。お医者さんに聞くと、リフレックスという抗うつ薬は同じカテゴリーがない薬だそうで、睡眠改善効果が優れていると言っていました。また高齢者によく使われる安全性の高い薬剤だそうです。
それから1年くらい服用していたのですが、また不定愁訴を訴えるようになり、再びさまざまな検査を受けました。しかし、案の定また内科的な疾患は見つからず、精神科の先生に相談してみました。するとサインバルタという抗うつ薬を一錠出され、リフレックスと一緒に飲むことで効果が上がると言われました。
サインバルタを飲み始めると、はじめの1週間くらい吐き気や胃がむかむかしたりしたので、胃薬も追加で出してもらいました。胃薬を一緒に飲むと胃のむかむかはおさまり、服用を続けました。1ヶ月くらい服用していると次第に不定愁訴も収まり、現在はリフレックス一錠サインバルタを一錠服薬しています。