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うつ病の体験談【私がうつ病になった理由と、そこから得た学び】

全ての始まりは出産でした。子どもが生まれた時、嬉しかったし可愛かった。1週間の入院中にお世話の仕方を一通り学び、「これから頑張って育てよう」と意気込んで退院しました。

自宅に戻ってからの1週間は、眠ってばかりの子どもに「楽だな」なんて思っていましたが、2週間を過ぎる頃から朝から晩まで泣くようになりました。

当時はワンオペ育児だったのでほとんど休めず、眠れず、産後で体調も良くなく、会陰切開した傷が激痛でした。

丸1日中子どもの世話をする日々が続き、1ヶ月経つ頃には泣く子に「うるさい!」と怒鳴る親になっていました。

私には両親がいないため協力はなく、旦那は早朝から深夜まで仕事のため頼れず、義両親には遠慮して手助けを頼めず、私は全て1人で抱え込む状態になっていました。

私はどんどん怒るようになり、子どもの泣き声が聞こえる度にイライラし、心身のバランスを崩していきました。次第に物に当たるようになり、物を投げつけては壊す日々が続きました。

そのうち「休みたい、辛い、寝たい、死にたい」と思うようになり、このままでは本当にまずい!と悟れたので、保健センターの保健師さんに電話をして助けを求めました。

保健師さんは「助けを求めてくれてありがとう」と言ってくれ、支援をしてくれました。これが、私が初めて人に助けを求めた時でした。

私はもともと自分を出すタイプではなく、人付き合いが苦手でした。人に助けを求めたり、頼ったりすることをほとんどせずに生きてきたため、「助けてほしい」の一言がなかなか言えませんでした。

しかし、私は限界でした。保健師さんに勧められて心療内科を受診し、「産後うつ病」と診断されて内服治療が始まりました。途中で入院もしましたが、治療を続け、寛解するまで2年かかりました。

義両親には子どもを預かってもらったり、家に来てもらい子どもの面倒をみてもらったりしました。旦那には夜泣きの対応をしてもらったり、育児休暇を取得してもらい、私が休める環境を作ってもらいました。保健師さんは定期的に家庭訪問してくださり、様子をみてくれました。

「助けてほしい」と言えたこと、本当に良かった、と思っています。

うつ病の原因は人によって様々です。私のように産後うつ病もあれば、職場で嫌なことが繰り返されたり、労働環境が良くないこともあるでしょう。

配偶者や子ども、親族などを亡くしてうつ病を発症した方にもお会いしたことがあります。辛いことは1人で抱え込まない。「助けて」と言える勇気が大切なんだと、私は学ぶことが出来ました。