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うつ病の体験談【身内のうつ病】

実際にうつ病を体験された方の体験談を載せています。

同居ではありませんが、妹、父のうつ病を見てきた体験です。

どちらもここ13年の間の出来事になります。現在は、二人とも調子は良く、普通の生活が送れている状況です。どちらも原因は明確でした。しかし、エピソードや経過、周囲家族の対応の違いを垣間見ました。私は同居をしているわけではありませんので、すべてを知っているわけではありませんのでご理解下さい。


まずは経過が良かった義父の方から。義父は重役の任命を前に極度のストレスで急激な発症で、症状も明らかでした。混乱状態で、ボーと立ち回る様子で意思疎通が難しく、衣服を着るなど、普段も何も考えずにできていたことがすべてできなくなり、身の回りの介助が必要な状態になりました。トイレの場所を間違えるくらいです。

異常行動がありましたので、誰もがおかしいとすぐに気づいて、すぐに受診させることができ、早期に適切な対応(服薬治療、環境の調整、安静)や関わりができたことで、回復も早く、その後再発なく普通の生活と元気を取り戻しました。

急激な症状が出た時の家族の驚きや不安・恐怖は大変なものでした。離れて住んでいる我が家にヘルプの連絡が入った時は、「もう〇〇はダメだ」とみなが絶望していました。しかし早い気づきと適切な対応で短い期間で普通に戻りました。

自分では回避できなかった極度のストレスから開放されたのでとても楽になった様子でした。よいきっかけだったと思えるくらいです。1度このような体験をしているので、周囲の家族や知人も、余計なプレッシャーやストレスをかけ過ぎないように関わりを気をつけている環境で生活できていることも良い経過につながっていると思います。

それと比べると義妹については、仲良くしていた知人から突然恐ろしい罵倒を浴びたことが原因でした。とても相手が本人に怒っていたとのこと。ただ父のように明らかな行動の異常がすぐに出たわけではなく、いわゆる眠れない、誰にも言えずに悩む、家族に話すが、伝わらない、恐怖を感じていることがわかってもらえない、むしろそんなことで悩んでいることを責められる状況で負の連鎖によって、ジワジワと漠然とした不安・恐怖が強くなっていき、日に何回か発作が起き、希死念慮まで認められる状態にまで至りました。

家事はなんとかできていたからでしょうか、受診になかなか結びつかず治療が遅れたせいか、もう5年以上経ちますが通院しながら服薬治療を続けています。うつ病になる前の元気な人柄や状態には戻りきれずにいます。なかなか苦しみをわかってもらえないことに苦しんでいる状態を時々あった時に見ていたので、うつ病の辛さをとても感じました。そしてその様子を一番近くで見ている家族の苦しさも痛いほどわかり、お互いのお互いを思う気持ちがぶつかり上手くいかないということも。

原因が明確な発症でしたが、経過が随分違いました。早期発見と周囲の理解とサポートによる早期治療の重要性と、環境調整の必要性を実感しています。