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うつ病の体験談【過去の記憶、足りない愛情。】

ある日突然、頭の中が死にたいと言う言葉でいっぱいになりました。そのきっかけは泥酔した母親が弟を理不尽に怒鳴っていたのが始まりです。

私は限界だと思いました。母がお酒を飲み、私や弟に理不尽に怒鳴りつけるようになったのは父と離婚してからでした。

離婚理由は父の数年に渡る浮気でした。私が小学生の頃です。その頃から母は私達に理不尽に怒鳴りつけるようになっていたのですが、その頃はまだ我慢できていました。

ですが私も高校生になり思春期という事もあり、母が怒鳴る声、弟が泣く声に我慢できなくなり死にたくなりました。もうこんな生活は嫌だと布団の中でただ朝が来るのを待ちました。

その日から私は何もかもが嫌になり、どうでも良くなり、学校に行って友人と話したり遊んでいても、彼氏と会っていても楽しいと感じる事はなくなりました。

ただ死にたい消えたいと思うだけでした。気がつくとぼーっと一点を見つめていたり、いつになったら死ねるのかと、ずっとずっと頭の中はそればかりでした。

友人や彼氏にも内緒でリストカットもしました。リストカットをすると少しだけ、本当に少しだけスッキリしたからです。ですが、死にたいと思う気持ちは変わらなかったです。

そして私は1人では抱え込む事が出来なくなり、彼氏に相談しました。彼氏はそんな私を受け入れてくれ、私が会いたい辛い死にたいと言えばすぐに会ってくれました。泣きながら電話する毎日で過呼吸を起こす事も多々ありました。リストカットで増える傷にも何も言わずに支えてくれました。

こんな状態が続いたある日、彼氏から病院に行こうと誘われました。彼氏が病院を調べて予約まで取ってくれて、私は人生初の精神科に受診しました。

精神科は思ったよりも人が多く、私だけではないんだと少し安心したのを覚えています。精神科の先生は優しかったです。

受診した時に言われたのは、可哀想に親にもっと愛されたかったんだね、愛が足りなかったんだね、だから今の彼氏にも足りない愛情を沢山求めてるんだねと言われ、その通りすぎて涙が出そうになりました。

そこでやっぱり私はもっと愛されたかったんだなとか、普通の家庭で浮気しない父、暴言を吐かない母のもと、沢山の愛を注いで欲しかったのだなと実感し納得し心が少しスッキリしました。

そしてその日から辛い時は処方された安定剤と睡眠薬を飲むようになり、気持ちが少しずつ楽になりました。彼氏の協力もあり、今ではすっかり気持ちが落ちる事も死にたいと思う事もなくなりました。

あの時経験した事はものすごく辛い思い出だし今でも過去を思い出してしまうけど、経験したからこそ人に優しく出来る様になりました。