うつ病・抗うつ薬の体験談を320件ほど公開しています(2020.7.25 現在)

うつ病の体験談【仕事の忙しさで始まった不眠症とうつ病】

私が不眠症を発症したのは、職場の部署異動があったことがきっかけでした。単純に新しい業務を覚えることが大変だったこと、そして同僚のうつ病発症による休職が相次いだため、業務のしわ寄せが私にのしかかり、業務がどんどん追加されていっていました。


元来、強気な性格の私は正直その当時、辛いとも思わず追われる業務をこなしていく自分は仕事ができるな、とすら思っていたのです。周りの上司はそれを幸いに、残った業務を私にまわすようにもなりました。

IT系の仕事をしており、自宅と職場を往復する日々にストレスを感じる暇もなく過ごしていましたが、少しずつ夜眠れなくなっていきました。

初めはふとしたことで夜中に目が覚めるようになり、業務が終わらない恐怖で朝まで起き続けるようになっていました。安心して眠るという日はありませんでしたが、不思議なことにそれが異常とも思わなかったのです。忙しすぎたため、自分の体や心を思いやるだけの余裕も時間もなかったように思います。

そんなある日、朝起きると体が全く動かなくなっていました。手を動かそうにも、もう職場に行こうという気がしないのです。どうしようもないので職場に電話をして、その日休むことを伝えました。罪悪感と苦しさで、その日全く休むこともできず、また次の日の朝がきました。

その日も全く体が動かず、何もしていないのに涙が出続けました。「ああこれはおかしい。うつ病かもしれない」と思いました。その日も仕事を休み、ただ家の中にいました。何をする気にもなれず、ご飯も食べられない状態だったため、家にストックしてあったビタミン剤を飲んで眠ろうとしましたが眠れませんでした。その時初めて気づいたのです。ここ一週間ほどほとんど眠れていませんでした。

母に連絡をして、心療内科を受診しました。女性の先生で、「あんた、頑張り屋さんやなあ。よう我慢したわ」と言われたとき、決壊したように涙があふれました。その日は一日中泣き、実家に帰って母の作った味噌汁を飲んだ瞬間、仕事を辞めることを決意しました。罪悪感はありましたが、自分を守ることが一番だと思いましたし、その決断は支えてくれる家族のためにも、間違いはなかったと思っています。

その後仕事を辞め、穏やかな日常を過ごすようになりました。不思議なもので、仕事を辞めると決めたその日から、夜眠れるようになりました。お薬のおかげだとは思いますが、一番は安心したことが原因だと思っています。

今では自分の体や心の声を大切にするようになり、通常の生活ができるようにもなりました。仕事は、その人がいなくてもなんとか回していけるものですが、人間はその人しかいません。自分を大切にできるのも自分しかいません。

自分を守ること、仕事は会社のためにするものではなく、自分のためにするものだということを忘れないようにしようと、今は思っています。