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うつ病の体験談【うつ病になって良かった】

私がうつ病にかかったのは今から19年前、その頃私はシングルマザーで子供を2人育てていました。といっても、うつ病にかかったのは育児が直接の原因ではありません。うつ病にかかった発端は私と子供たちと母と4人で行った1泊2日の旅行でした。

その頃、私は結婚に賛成してくれなかった母の意見を無視して結婚しバツイチになってしまった負い目があったので、特に母と接するときは気を使っていました。母は厳しい人で、母と一緒にいるときはしっかりした自分を演じていました。

そんな母と2日もずっと一緒にいるのですから気が休まりません。そのせいで自律神経のバランスを崩してうつ病になってしまいました。

うつ病になったと分かった時、真っ先に会いたくないと思ったのが母でした。それゆえしばらくは母とは連絡を取りませんでした。そして自分自身を見つめなおしてみました。

その時に初めて母に対して上記に述べたことを思っていたんだ、行動していたんだということがわかりました。そして自分自身のことも考えました。自分はなんて傲慢な人間だったんだ、他人の苦しみを理解しているようで全く理解していなかったんだということも分かりました。

うつにかかって1か月半ほど仕事を休みましたが(シングルマザーでそんな余裕はなかったのですが、どうしても仕事が出来なかった)、その間の時間は私にとっては貴重な時間になりました。自分のことを理解する時間を取ることが出来たからです。

私は自分を見つめなおし、このままではいけないと思い今までの傲慢な自分とさよならをしようと決めました。他人の苦しみも少しは理解できるようになったと思っています。だから私はうつ病になったことは本当に良かったと思っています。

確かにうつ病にかかった直後は肉体的にも精神的にもつらかったですが、うつ病にかかっていなかったら他人の苦しみを理解できない最低な人間のままだったからです。そんな私に神様が与えた試練のようなものだったんだと思っています。私がちゃんとした人間になるように。そう思えるようになるまでたいして時間はかかりませんでした。

私のうつ病のきっかけは母とのことでしたが、先生に「いつになったら治るのでしょうか」と聞いてみたところ「子供が出ていかなきゃ治らないよ」と言われました。子供たちもやっと独立し、私のうつ病も少しずつ良くなっています。