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うつ病の体験談【まさか私が鬱なんて】

私はとある幼稚園に勤務する20代後半の女です。

大学卒業まで、性格は明るくまじめ、勉強をコツコツするタイプで友人からの信頼も厚かった私。在学中に幼稚園教諭を目指すようになり、採用試験に向けても努力し、無事合格することができました。

そして、憧れだった幼稚園の先生として働き始めました。クラス担任となり、家に帰ってからも遅くまで仕事をする日々でしたが、クラスの子どもたちの顔を思い浮かべると自然とやる気が出てきました。

経験を積んでいくうちに仕事の効率が上がり、やりがいを感じながら仕事ができるようになっていきました。「ほんと、天職だなあ~」と思っていたのです。

ところが、5年目に入った年。初めて私は担任から外れ、フリー教諭として勤務することになりました。前年度までと違ってシフト勤務となり、仕事内容も大きく変わりました。

また、上司が変わり、少しのミスでも怒鳴るようにして叱られるので、ビクビクしながら過ごすようになりました。4月はとにかく新しい生活に慣れようと必死でした。

そしてあっという間に5月になりました。大型連休が明け、また仕事を頑張ろうと思うのですが、どうも朝の目覚めが悪いのです。体が信じられない程だるく、ひどい頭痛と微熱もありました。

それでもシフトに穴を開けられない、という使命感からなんとか仕事に行っていました。 家に帰ると、それまでは大好きな海外ドラマを見て至福のひと時を過ごしていたのですが、その頃から何に対しても無気力になり、次の日のことを考えると不安にさいなまれ涙が止まらないという状態でした。

一人暮らしをしていたので悩みを相談する相手もおらず、ギリギリの精神状態でした。その一週間後、ついに朝起き上がることができなくなり、体調不良を理由に仕事を休みました。

次の日は絶対に行かなきゃ!と思い、早く就寝したのですが、なんと初めて寝坊をしてしまい、欠勤の事後連絡をする羽目に。責任感のなさに自分が嫌になり、それから三日ほど部屋にこもって寝て過ごしました。

「何とかしないと、このままでは本当に仕事に行けなくなってしまう」と焦る気持ちから、心療内科を受診し、不安や憂鬱感を軽減する薬を処方してもらいました。

薬を服用し始めましたが、一向に改善が見られなかったので、担当医師からいったん仕事を離れて休むよう、診断書を出されました。そこでやっと「ああ、私って病気なんだ。これが鬱なのか。」と受け入れられたのです。

家族にもそのことを知らせ、すぐさま実家に戻ってくるように言われて気が楽になったのを覚えています。

それまでは、どんな壁にぶち当たってもがむしゃらに頑張って乗り越えてきた人生でした。休んでいる間なんてない、と常に何かに追いかけられているような気持でもありました。きっとその中で自分の本当にしたいこと、休みたいという気持ちを押し殺してしまっていたのかもしれません。

一生懸命頑張ることはいいけれど、体を壊しては本末転倒、と大変勉強になった経験です。
その後は自分の好きなことをして過ごし、仕事に復帰したいと思えるようになるのをんびりと待ちました。

担当医師の診察では毎回、「職場に戻って自分が働くイメージがわくかどうか」「不安がないか」ということを尋ねられました。それが職場復帰の目安だったようです。

最終的に自分で「もう大丈夫」「職場に戻りたい」と思えるまで丸3ヶ月かかりました。ありがたいことに職場の方には温かく迎えていただき、無事復帰することができました。

鬱は決して弱い人がなるわけでも、甘えでもありません。自分の力ではどうしようもない、病気です。「まさか私が鬱なんて」と受け入れがたかったのですが、受け入れることが治すための第一歩だと思います。

治ったと思っても繰り返し安い病気でもあるので、油断せずにこれからも身体を大事にしていきたいです。そして、経験したからこそ病気への理解が深まったので、同じようにつらい思いをされている方に寄り添っていきたいと思います。