総合周産期センターで助産師として働いていた女性が、妊娠中に担当した分娩をきっかけに強い不安を抱き、心療内科でカウンセリングを受けた体験談です。出産までのつらい日々と、助産師を辞めて育児をしている現在が語られています。
体験談の要点
助産師として働き始めて8年目、妊娠中に同じ週数の妊婦さんを担当し、分娩介助を経験しました。その後、自分のお腹の赤ちゃんへの不安が強まり、夜も眠れず、心療内科でカウンセリングを受けながら出産までの日々を過ごしました。
総合周産期センターで働いていた助産師時代
私は以前、総合周産期センターで助産師として10年働いていました。働き始めて8年目のときの話です。
助産師という仕事は、妊娠、出産、産後、育児にかかわる大切な仕事です。病院では主に異常妊娠や分娩の介助、産後ケアを経験してきました。
中堅になり、かわいい後輩もでき、指導する立場になった私は、毎日が刺激的でとても充実した日々を送っていました。
20代前半で結婚し、5年経ってもなかなか妊娠ができない状態で妊娠しました。やっと授かった命でした。
私は自分のお腹に芽生えた命がとてもとても愛おしくて、毎日が幸せでした。ケアをしている妊産婦さんたちに励まされながら、赤ちゃんも順調に成長していきました。
同じ週数の妊婦さんを担当していた
私の担当している切迫早産の妊婦さんで、まったく同じ週数の方がいらっしゃいました。「予定日が一緒だね」なんて話していたのを覚えています。
ある日、私がその妊婦さんのエコーをしていると、赤ちゃんの心拍が聞こえなくなっていました。何の前触れもなく、それは突然起こりました。
妊娠中期でしたが、お腹の中で赤ちゃんが亡くなっていたのです。私はあわてて主治医を呼びましたが、結果は同じでした。
分娩介助をきっかけに強まった不安
つらく悲しい決断でした。おなかの中にいる赤ちゃんは分娩させなければなりません。担当助産師なので、私が分娩につかないといけなくなりました。今思えば、配慮してほしかったのですが、人数も足りない時期なので仕方ありませんでした。
産声をあげない赤ちゃんを私が取り上げたとき、何とも言えない悲しい気持ちになりました。隣の分娩室では、正常に生まれた赤ちゃんが産声を上げていました。
元気に生まれてくる赤ちゃんもいる中で亡くなる子もいる。未来ある子がいる中で、その未来が閉ざされてしまう子もいることを痛感しました。
8年助産師をやってきて、死産や中絶分娩を担当したことはたくさんありましたが、こんなことを思ったことは一度もありませんでした。私の中に大切な命が宿っているからでしょうか。
そのお産から、私はもしかしたら自分のお腹の赤ちゃんが亡くなってしまうかもしれないという不安と恐怖に異常に駆られ、病棟に行けなくなってしまいました。
心療内科でのカウンセリングと出産までの日々
夜中に目をつむれば、私の中で泣かない赤ちゃんが何かを語りかけていました。とても怖くて、夜も眠れなくて、しばらく心療内科でカウンセリングを受けていました。
妊娠中だったので、できるだけ薬は飲まないほうがいいとのことで我慢しました。けれど本当に夜も眠れず、うなされ、無事に自分の子を出産するまで、つらい日々を送りました。
助産師を辞め育児をする現在
今は、助産師を辞め、2人の育児に奮闘中です。しかし、その後、私も流産を経験し、より一層、命の誕生の奇跡を思い知ることができるようになりました。
テレビで取り上げられている助産師は、とても素晴らしい仕事のように見えます。しかし、実際は本当につらく、過酷で、無事に産まれるだけではない、いろいろなお産があるのです。
まとめ
この体験談では、助産師として働いていた女性が、妊娠中に担当した分娩をきっかけに強い不安を抱き、心療内科でカウンセリングを受けた経過が語られています。妊娠中の薬に関する判断や出産までの日々も、本人の当時の状況として述べられています。
※このページは個人または家族の体験談を紹介するものであり、特定の薬の効果や安全性を保証するものではありません。薬の使用、増量、減量、中止については、必ず医師や薬剤師に相談してください。
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