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うつ病の体験談【生まれて初めての「うつ病」病院実習を通して】

「うつ病」
この病気の名前は、いつの頃から知っていたのか、使い始めたのか、全く覚えていないほど私の日常生活に馴染んでいた言葉でした。

私が高校生頃なんかは、よく冗談で悲しい気持ちや落ち込むことを””超うつなんだけどー””などと言っていた時期もありました。

その頃の私にとって、「うつ病」とは、そのくらい軽い言葉でした。

さらに、周りの友達や知り合いに特に精神の病気を持っている人もいなく、私自身かなり明るくポジティブな性格でもあったので、うつ病なんか私がなるはずないと思っていました。

高校を卒業して、私は理学療法士(リハビリを指導する人)になるべく専門学校に通い始めました。新しい友達もでき、専門学生生活は充実したものでした。

医療学校だった為、病気に関する授業がほとんどでした。そこで「うつ病」に改めて出会い勉強しました。

講義を受けてみると、うつ病は””性別や年齢に関係なく、誰にでもなりえる”精神疾患ということを知りました。

そして、3年生になり本格的な病院実習が始まりました。私が通った学校は、単位をとるには10ヶ月ほどの病院実習をクリアする必要がありました。

いくつかの病院やリハビリ施設で実習を行わせてもらいましたが、ある病院での実習中に私は「うつ病」となりました。

その実習先では、若い男性の理学療法士職員が私の指導担当になりました。初めての挨拶をした時から、キツイ言い方や横柄な態度をみて、良い印象はありませんでした。

1ヶ月の実習期間でしたが、2日目からイジメパワハラセクハラは始まりました。
内容を具体的に言うと、
・私が提出するレポートについて過剰といえるであろう指導と言う名の説教をされる(かなりの時間)
・確実に終わらない量の課題を出される(睡眠時間は0時間~3時間)
・機嫌が悪かったりプライドが傷つくと怒鳴って指導される
・昼食はリハビリ課全員10名ほどで毎日食べに行くが、声をかけられなくなる
・化粧や体型のことを否定的に言われる
でした。

この時の私の精神状態は本当に不安定で、心も体もボロボロの限界でした。

21年間の人生で考えたことのなかった”死にたい”も初めて現実に感じた瞬間でした。そのくらい辛かったです。

3週目までなんとか実習を行いましたが、背中全体がとんでもなく痛く感じるようになり、病院を受診して1週間実習休止となりました。(痛みの原因は結局よくわからなかったようでストレスと診断されました。)

自習休止期間を経て、家族や学校の先生、友達のサポートもあり、残り1週間の自習も無事終えることができました。ですが、特に家族にはかなりの負担やストレス、心配をかけてしまいました。

これが私の「うつ病」体験です。どんなに明るくても、ポジティブでも、環境や状況次第で、本当に誰にでもなりえる病気だと実感しました。

そして、自分はもちろん辛いですが、周りの人も巻き込み、時には周りの人もうつ病にさせてしまうリスクもあると思いました。

それでも、支えてくれる人がいることは、うつ病でも他の病気でも、大切なことだと思います。そんな環境であった私は良かったし、そういう人たちを今後も支え、支えていきたいです。