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うつ病の体験談【発達障害とうつ病】

私は、大学在学時にうつ病を発症しました。躁うつ病。正式名称では、双極性障害です。

友人といるときは元気で、本当に楽しいのに、一人になると気持ちが重くなり、一歩も動けなくなるのです。

そのせいで、ご飯も食べられず、眠れず、学校に行けない日が何度もありました。

しかし、アルバイトには時間通りきちんと出勤できていたため、学校に行けないのは自分の甘えなのだと、自分を責めて余計にうつ病を悪化させてしまっていました。

実際、親や姉からは、アルバイトに行けるのだから学校に行けないはずがない、と言われていました。

私も、まったくその通りだと思い、それによって元から嫌いだった自分のことを、もっと嫌いになりました。

しかし、教育学部の授業で発達障害の学習をしていくうちに、私はアスペルガーとADHDを併せ持っているということに気づいたのです。

そして、これが「二次障害」であることも(二次障害とは、発達障害によって発症する抑うつ、自律神経失調症などの精神にかかわる病気のことを言います。)

そこで私は初めて、自分が「障害を持っているかもしれない」ということに気づいたのです。

それは、私にとってとても大きな発見でした。

思えば、私の気持ちが重くなる理由は、いつも自分自身の「できない」にありました。『みんなと同じようにしているのにどうして』という感情が、私の心を鉛のように重くしていたのです。

それに気づいてから、発達障害について詳しく調べていきました。

同じような人とツイッターで友達になったり(人によってはセンシティブな内容であるため、リアルで見つけるのは困難)先生に質問したりして、特性とそれに対する解決法を学んでいきました。

今思えば、私にとってはその「学ぶ」という行動自体が救われるものだったのだと思います。

考えることは、「悩む」から遠いものだからです。そうすることによって、私は悩みに打ち勝つ方法を身に着けました。

また、実際に特性を克服する方法をいくつか見出しました。

「克服」と言っても一般的に見れば「ごまかし」に近いと思いますが、これらは特性を持つ私達にはとても重要なことなのです。

たとえば、
・部屋の掃除が下手(集中力の無さ・脳内キャパシティの狭さによる)
→靴下を全部同じものにする(片足だけ残らない、朝の支度がラク、たたまずつめこめる)
→取り出しやすさ、導線を重視した収納

こういった些細なことにより、

かなりの脳内キャパシティを確保することができ、仕事にも気持ちよく取り組むことができるのです。

こういった考え方をするようになり、私のうつ病は少しずつ改善されていきました。

私のように、「できない」で悩んでいる方は、一度発達障害について学んでみることも一つの手段だと思います。

よく、「発達障害を言い訳にしている」という言葉を耳にしますが、そうではありません。

発達障害だからと言ってやらなければならないことはやらなければならない。こんなのハンデに過ぎないのです。

自分の特性を知って努力することの何が悪いと、強い意志を持つことは決しておこがましくも悪くもありません。

体験談という形とは少しずれてしまった気がしますが、この体験談が誰かに希望を与える手助けになることを祈ります。