始まりは頭痛でした。京都に出張にいった帰り道、新幹線の中で後頭部がいなくなりました。頭痛薬などは効かず、専門医にかかっても理由ははっきりしませんでした。
疲れているのだろうということになり、ほとんど有給を使っていなかったので1か月あまり有給を使い休みをいただきましたが回復しませんでした。しかし、痛さをコントロールすることで社会生活に戻ったのです。
私は眠らないことで痛さをコントロールすることにしました。三時間以上寝ると頭痛が耐えられない痛さになることに気づいたのです。 でも、そのような眠らない生活ながら、周りがいい人ばかりで、仕事をこなしていれば、特に問題なく済みました。
そうして三年が過ぎた頃に異動になりました。管理者ということで入った異動先で起きていたのは逆パワハラでした。
もともと厳しい上司がおり、難癖をつけて追い出した後に自分が入ることになったのです。
そこで始まったのは自分の能力を超えた、大量の仕事。それでも引き受けてしていましたが、じょじょに残業時間が伸びていきました。
終電前になることも増え、日によっては深夜まで行うこともありました。 部下のひとり、といっても再雇用の自分の上司の先輩にあたる方から「無駄に残業するな」と言われ、休憩すると嫌味を言われるようになりました。また、さぼっていると上司に報告されるようになりました。
上司の目も厳しくなり、残業代ももらえなくなりました。ここでおそらく自分の中にあった「がんばれば大丈夫」、「仕事はうまくやっている」といった自信につながるものが消えていきました。もう、言われるままに動くだけになっていきました。
そのうちに気づいたら足に細かな傷がつき始めました。無意識にかきむしっているようで気づいたら血まみれになっていました。心療内科にいったところうつと診断され、休職するようにいわれました。
その後、社員からパートになるかといわれるなど、遠回りに退職をほのめかされ、結局辞めてしまいました。いただいた薬の副作用で眠れるようになると、頭痛がおさまり、様々なことがわかってきました。
もう、年々も前からおかしくなっていたのを気づかなかったことや、どうして言われるままになっていたのかなどです。
うつは薬と睡眠で落ち着いています。でも、今でも恐ろしくなり、人と話すことができなくなってしまいました。
何もないときに何もしないまま座り込んでいたり、そう思えば走り出しそうにもなります。先生は長い目でよようといってくださいますが、もう昔の自分が思い出せません。だから、もしおかしいと感じることがある人は適切な診断を受けに行ってほしいと思います。