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うつ病の体験談【鬱は身体からのストップサインかもしれません】

友人の話です。彼は学生のころから主体的に活動することを好んでいました。

自分のミスを肥やしとして人に話すことができ、破綻は見えませんでした。そのまま就職活動でどの会社にも断られることなく、彼は自分の理想に叶う会社に入社しました。

彼は理想の会社に入社したあと、新人の鑑のように働きました。大手に入社した彼は、どのような同期よりも結果を出すことに邁進しました。

同郷の彼女もでき、必要なピースは欠けていない暮らしでした。結局、彼は入社して7ヶ月後には無意識に首を吊ろうとしました。

会社の癒着、giveがないとtakeが得られない世界、18時間に及ぶ労働、それを正当に申請できない圧力。

ひとつひとつを解決していくには、彼のしたいことと仕事が一致しており、頑張れてしまう環境でした。

それまで自分で目標をきめて努力してきた彼にとって、与えられる状況を処理する仕事においては過剰量を判定できなかったのかもしれません。

しかしここで私は思います。果たして身体の主張を聞き入れていたのでしょうか。脳は論理的思考を組むことができます。しかしそれはあくまで脳処理のことであって、脳および身体によって構築されている「人間」をコントロールできているとは言えません。

腸脳相関という言葉もメジャーになってきましたが、腸内環境が脳の指令に影響していると示されています。あくまで単純に、研究者ではない立場から考えると、鬱は身体からの指令なのではないかと感じられます。

過剰な労働を強いられていた7ヶ月、お腹を満たす食事ではなく細胞が求める栄養を摂取していたでしょうか。血が循環し易くなる運動を負荷していたでしょうか。

いまそれを確かめる術はありませんが、もしその観点が抜け落ちていたら、加えてみるのも妙案かもしれません。