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うつ病の体験談【鬱病は心の弱さが原因ではない】

私は33歳女性です。地方へ嫁ぎましたが、半年で相手方より突然離婚を切り出され別れました。

初めは現実を受け入れられず、仕事を休み、毎日四六時中悲しみに暮れ泣く日々が続きましたが、このままだと仕事を失うことにもなると思い、復帰しました。そして今度は、仕事に没頭し、悲しみに蓋をする日々が続きました。

そんなある日、自分の身体に異変を感じました。身体が重く朝がどうしても起きられない。そして、食欲不振が続き、睡眠が十分にとれなくなってきましたが、初めは疲れが溜まってるんだとしか思っていませんでした。

ところが仕事でも、集中力散漫で些細なミスが続いたり、当たり前にできていたルーティン作業の順序が分からなくなったり、作業を終えるのに時間がかかるようになりました。頭の中に大きい重りがあるようで、常に負の何かに支配されているような感覚があり、何かを考え集中しようとしてもすぐにかき消されてしまいます。

元々人前で研修などをする仕事をしていましたが、人前に立つと足が震え、涙が止まらなくなるなど、今まで当たり前にできていた事ができなくなりました。早退し、そのまま病院へ行こうと車に乗り込むも、鍵を入れる、エンジンをかける、シートベルトをしめる、サイドブレーキを下ろす、この簡単な作業でさえ出来ないのです。

仕方なくタクシーで病院へ向かい、診察を受けたところ鬱病であると診断を受けました。医師からは入院を勧められ、そのまま緊急入院することになりました。

入院当初は、離婚をし、相手の家族にも自身の家族にも迷惑をかけた。まして、仕事もろくに出来ず長期休暇をとり職場の人にも迷惑をかけた。私なんて誰にも必要とされない、存在してはいけない人間なんだ。と毎日自分を責め続け、食事も入浴もできない日々でした。

医師からは、鬱は脳の病気である。とにかく何も考えない時間をつくり脳を休めること、と勧められ、その日が何日の何時か分からなくなるくらい、連続して睡眠を取り続けました。

1ヶ月ほど経ち、薬の効果もあり、ようやく他の患者さんがいる公共スペースに顔を出せるようになり、人とコミュニケーションが取れるようになりました。当初は、何かを食べたい、何かしたいという欲が全くありませんでしたが、このころから、外に出たい、仕事がしたいと欲が出始めました。

頭にあった大きい重りのようなものはなくなり、脳が正常に機能したのか、簡単な本や雑誌のコラムも読めるようにりました。2ヶ月経ち退院、今は仕事にも復帰し、以前よりいいパフォーマンスができるようになりました。