私は現役の精神保健福祉士です。私が関わった方について話をしていきます。
その方は特別支援学校の先生をしており、真面目に障害や特性がある子供たちと関わっていました。
ですが、「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者がおり、その対応に悩まされていました。仕事は続けてきたものの、頭痛、吐き気、めまい、不眠が続くようになり、時折休みをとるようになっていきました。
配偶者の方が「うつ病の可能性もあるんじゃないか?」と感じ始め当時勤めていた病院に受診してきました。受診結果としては重度のうつ病で休養が必要との判断でした。
その後リフレックスというお薬と睡眠導入剤であるマイスリーの服用を開始し、休養することになりました。しかし休むことで「社会から閉ざされる。」と思い、当時の先生に相談したところ復職を目指す方のデイケア「リワーク支援」に取り組むこととなりました。
内容は午前中ゆっくり過ごしてもらい、午後にリワークしに来るという様な形で、臨床心理士指導のもと課題に取り組むといったことを半年間続けてきました。もちろん定期的にリフレックスの抗うつ薬も継続していきました。
診察時には校長先生が3ヶ月に1回はいらっしゃる熱心な上司の方もいました。上司の方も周りの職員さんも、うつ病になってしまったことを心配し、治療を応援してくれていました。他の職員の方々も、保護者や子供の対応に悩まされていた方がいて、深く理解を示していました。
半年間リワークを経て、今度は時短での復職を開始しました。書類の作成やその他の業務など、かかりつけ医と職場が相談し合いながら、できることを少しずつ再開してもらいました。
最初の頃は疲れも出て大変だったそうですが、色々な方々の支援と配偶者の方の見守りで、少しずつペースアップし約1年かけてフルの復職を目指すようになっていきました。現在も現役で働いておられると聞いています。
その時の抗うつ薬のリフレックスの効果ももちろんありましたが、本人の頑張りや周囲の支えで職場復帰が果たせたと思います。