うつ病・抗うつ薬の体験談を500件以上公開しています

うつ病の体験談【私がうつ病だったとわかるまでの道のり】

私は当時19歳でした。 高校卒業後、就職がうまくいかず高校時代に働いていた職場に戻り、一年間働いたあと、閉店が決まり退職しました。

その後、派遣会社に登録し大きな工場で働くことにしましたが、仕事を教えてくれないままのライン作業、一緒に働く方の言葉が通じないこと、作業内容のせいで元々弱かった腰をきつく痛めてしまいすぐに辞めることになってしまいました。

早く仕事を見つけなければならない。でも体が動かない。 その中で毎日見ていた求人雑誌を見るとお腹を壊すようになってしまいました。 開こうとするとすぐトイレ、読んでいてもすぐトイレという状況で、まず体がおかしくなっていました。

そのうちに、なにをしていても焦る気持ちが抑えられなくなっていきました。 このままじゃいけない、どうにかしなきゃ死んでしまうという気持ちになっていきます。 夜も昼も考え事が止まらないことに違和感を、感じていました。

周りを見れば専門学校に行っていたり、しっかり就職したりしている友達ばかりです。 家族に対しても直接的には言いませんでしたし、なにかされたわけではありませんでしたが、何を思われているかわからないと怯えるように自室にこもるようになりました。

病気であると疑う前に、自分は何も出来ないやつだと、もともと低かった自尊心が更に低くなっていきました。 自分をけなして、疲れて眠ってまたけなしてという日々の中で、ある日、おかしなことが起きました。

朝目が冷めたら色がわからないのです。 直接は見えているのですが、今見えているものが白黒になったように感じました。 ピンクはピンクに見えています。でも感覚的には白黒なのです。 さすがに変だと思いました。

その頃にはもう消えてしまいたいと消える方法を探し始めていたので思い当たることはひとつしかありませんでした。 ああ、心が壊れてしまったと思いました。 そして私は精神科を探しました。

近くの総合病院で精神科があることがわかりました。 でも行くには、親の扶養に入っていたことと、お金がなかったことが重なり親を説得するしかありませんでした。

「申し訳ないが、頭が変になったみたいです、どうか精神科に行かせてください」とお願いしました。 親世代と言えばまだ精神科に少しの偏見がある時代の人間です。 最初はとても難色をしめされました。

気合でどうにかなるんじゃないか、しっかり眠れば治るのではないかと色々言われましたが2日かけてお願いをし、なんとか了承を得て病院にかかりました。

総合病院ではよくあることなのか予約日に行っても担当の先生が毎回違うので毎回別々の診察を受けました。 その病院では直接診断名を「うつ病」と言われることはありませんでしたが色々とあり、しばらく精神科から離れました。

その後再度事情が重なり、精神科のお世話になることになり障害年金の申請をすることになりました。 障害年金の申請では初診日が必要となりますし、過去の精神科の通院歴も必要になるため、総合病院に連絡をして、カルテが残っていないか、当時の病名は何だったのか聞きました。

現在すでに総合病院には精神科はなくなっていたのですが、カルテは残っており、何年か越しに私は当時「うつ病」であったと知ることとなりました。 現在は別の診断名で通院していますが、私の一番最初の病気のきっかけはうつ病でした。