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うつ病の体験談【まさか自分がうつ病になるなんて】

3年ほど前にうつ病であると診断されました。
海外転勤から帰国したのち、日本で数カ月仕事をしていましたが、外国人と日本人の気質の違いや、日本での仕事に慣れようと必死だったことだけは覚えています。

もともといた日本でやれないわけはない!と、仕事で関わる人たちの行動を良く観察しながらなんとか馴染みつつ、海外でバリバリやっていたのだから人より仕事ができなければ、と毎日自分に言い聞かせていました。

そのうち、なんとなく会社に行くのが嫌だなぁと思うようになり、会社から帰宅するとテレビを見る気力も食事をする気力も無くなるようになりました。睡眠もほとんどとれていなかったと思います。

環境の変化に少し疲れているだけかなと軽く考えていたのですが、常に頭痛がするようになったのをきっかけに、会社に行こうとするとお腹が痛くなったり、震えが止まらないようになり、今思えばですが、この頃から会社での様子も少し変わっていたのだと思います。

睡眠や食事もとれていなかったので、顔色も悪くぼーっとしていることが多かったと思います。そんな様子に、心配してくれた同僚が精神科を受診することを勧めてくれました。その同僚自身も過去にうつ病を経験して昔の自分を見ているようだと察してくれたようです。

元々自分は気が強い方と思っており、うつ病になる人は心の弱い人だと思っていたので、実は受診するのも気がひけたのですが、今思えばあの時に嫌々ながらも行ってよかったと思います。

診断されたときには信じられませんでしたし、認めたくもありませんでした。しばらくは何かの間違いだ疲れているだけだと思っていましたが、それでは当然症状は改善されるはずもなく…何回かカウンセラーの方とお話をさせてもらい、自分はうつ病であると認めて本気で治療をし始めてからは、格段に気持ちが楽になりました。

それでも頭痛や食欲不振、気持ちが深く沈んでしまうなど、しばらくは症状が続きましたが、
薬を処方してもらい睡眠がとれるようになって、体の不調は気にならなくなりました。ただきっかけになった仕事へはどう向き合えばよいかわからず、また症状が悪化したらどうしようという不安も常に消えませんでした。

そんなとき、同僚が「できなくでも悪いことじゃない。人間なんだから嫌なことがあるのは当たり前で恥ずかしいことじゃないんだよ」と言ってくれ、なんだか気持ちがすごく楽になったことをよく覚えています。この言葉がなければおそらく本当の意味で完治はしなかったでしょうし、うつ病を繰り返していたと思います。