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うつ病の体験談【その笑顔無理していませんか?】

私は「笑顔がとっても素敵」と言われる女の子でした。そんな私がまさか「うつ病」と診断され、自殺未遂を起こすとは思ってもいませんでした。

2018年大学を卒業したばかりの私は、就職して休日には恋人と過ごす、という幸せな生活を送っていました。

年内には両家に出向く日取りを決めてくれるという彼の積極的な姿勢に、安心していました。また、まめに連絡をしてくれる彼の「頑張って。」「応援してるよ!」というメッセージは、慣れない仕事にも頑張れるような心の支えになっていました。

ある日いつも通り自分のSNSを見ていると、友人からメッセージが来ていました。彼のSNSにはもう一つアカウントがあり、そのアカウントでは他の女性と出会いデートをしているということでした。

私は友人が嘘をついているのではないかと思いましたが、友人が送ってくれた彼のアカウントは本物でした。

それまでの日常が、全て嘘のように感じました。私は普段通りの彼の笑顔が、急に恐ろしくなりました。その後私から身を引くことを決め、彼は別の女性のところへ行ってしまいました。

当時は、綺麗さっぱり忘れようと、明るく振る舞い過ごしていました。自分の取り柄はこの笑顔なのだからと思っていました。

しかし、仕事先で笑顔を作ることが出来なくなり、男性の顔を見る度、自分のことをどう思っているのか、不安で仕方が無くなりました。人間不信に陥り始めていました。

朝起き上がるのがツラいと感じ始め、夜も眠れない日々が続きました。

不眠の影響なのか「本当にこの仕事が自分に向いているのか。」「こんな自分はきっと愛されないに決まっている。」と被害妄想を起こしていきました。

その不安定な日々から逃げ出そうと、考えたことは飛び降り自殺でした。「死にたい」とも思ってもいないのに、自分の行動を制御できない状態だったのです。

警察の方が駆け付け、未遂で終わることとなり、本当に良かったと思っています。その後メンタルクリニックの診察を受け「うつ病」と診断された際は、安心感を覚えました。

それから一年間のカウンセリングを通して、自分の弱い部分を改めて知ることになりました。

仕事や友人、そして恋人等、他者に受け入れて貰いたい、愛して貰いたい、という承認欲求の強さが、自分の精神を支配していました。

そして他者から必要とされることこそ自分の喜びだと感じ、心のどこかで無理をしていることも、感じないようにしていました。

他者に必要とされなくなってしまったら、自分が無くなってしまうのではないかと、怖かったのです。

彼が浮気をしていたという事実を知り、その恐怖が実現してしまいましたが、気づかせてくれたいい経験だったと思いました。

そしてはっきりと分かったことは、「笑顔は人に好かれる為ではなく、共に幸せを感じることができて初めて表れるもの」ということです。