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うつ病の体験談【一度克服したうつ病が就職してから再発】

実際にうつ病を体験された方の体験談を載せています。

私は中学生のとき、いじめと、いじめるかいじめられるかしかない中学校の雰囲気が原因でうつ病になりました。その時は、高校進学と共に環境がいい方向にガラリと変わったことで、自然にうつ病を克服できました。しかし二十代になってから、私はうつ病を再発させることになります。

再発の原因として、思い当たることは複数ありますが、最大の原因はやはり「環境」でした。高校卒業とともに私が就職したのは、地元の金融機関です。家から近く、残業が少ない仕事に就きたかったという私の希望は、ある程度叶ったといえます。しかし、配属先が悪かった。私が配属された支店は、地元の小さな神社の裏、いつでも薄暗い場所に建つ、小さな支店でした。


その支店で、私はまた「いじめ」に近いことを経験することになってしまったのです。しかし、今度は当事者ではありません。最年長の女性の先輩に対する、聞くに堪えないような悪口を、中堅の女性から聞くという立場でした。中堅の女性から直接、最年長の女性に害をなすようなことはほとんどなかったと思いますが、毎日「あの人(最年長の女性)本当、ぶさいく」という嘲笑を聞かされる身からすれば、たまったものではありません。

楽しい高校時代を経て、忘れかけていた中学時代の記憶も想起されますし、出勤するのがどんどん億劫になっていきました。では男性側は平和だったのかというと、そうではありません。むしろ、もっと露骨に「いじめ」に近いことが行われていました。いえ、「パワハラ」というのが適切でしょう。しかし、やっていることは「いじめ」と呼びたくなるほど幼稚なことでした。

私は、そんな環境から抜け出したい、とずっと考えていましたが、世間の目を気にして、とにかく3年間は頑張ろうと思い、そして本当に3年間、頑張りきってしまいました。その3年の間に、自分がかつていじめが原因でうつ病にかかったこと、それから、どうしてその苦境を越えることができたのかを思い出せていたら、今、こんなに苦労していなかったかもしれません。

3年後、私は現在も勤めている会社に転職しました。この会社は人間関係や風通しが良く、誰もが言いたいことを言いやすい、素敵な環境です。しかし、そんな環境に移って安心したせいか、それとも、現在の会社で出会った傍若無人な上司(人間関係が良いことと、そういう人がいるいないということは別問題なのですね)との戦いに疲れ切ってしまったせいか、またしても中学時代のように、息が苦しく、体は動かず、なんだか笑えない、頭も働かない、という状態に陥ってしまいました。

「いや、私は鬱じゃない」と強く否定しながら、心療内科を避けてまずは内科にかかってみたのですが、そこで早速「鬱状態だね」と診断を下されてしまいました。それから数年経ち、精神的な症状はかなり落ち着いたものの、身体症状だけ残ってしまい、現在でも苦しんでいます。

頑張る、ということは基本的に良いことだと思いますが、私はきっと頑張るところと、頑張り方を間違えたのでしょう。戻れるなら、就職1年目に戻って、うつ病を再発するる前にちゃっちゃと転職してしまいたいです。