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うつ病の体験談【大学在学中にうつ病と診断された私の話】

私は現在、大学を休学しながらうつ病と戦っています。

うつ病だと診断されたのは大学2年生の秋。入学してから、授業や課題、アルバイトと熱心にやってきました。しかし、だんだん朝の満員電車や講義中の教室が怖く感じ、家から出られなくなったのです。

今まで無遅刻無欠席だったのに、出席することすら難しい状態になっていました。バイトに行く前、足が震えて歩けなくなり、泣きながら店長に電話をしたこともあります。

今まで難なくできていたことができない。買い物にいくこと、人に会うこと、全てが億劫になった末、病院で「うつ病」だと診断されました。

診断された後、これは自分の性格じゃなく、病気のせいだったのだと少し肩の荷が下りました。しかしそう分かっても、「なぜこんなこともできないのだろう」「自分はまわりよりもとても劣っている」と自分を責め続けることが多くなっていきました。

何度か学校に行きましたが、教室の中に人がたくさんいると、「自分が責められているのではないか」と感じてしまい、授業内容が全く頭に入りませんでした。電車に乗っても同じような感覚に陥り、途中下車することも多々ありました。

そんな中、病院の先生が私に言い続けてきたのが、「自分が楽しいと思ったことだけをやりましょう。特になかったら何もしなくていいです」ということだったのです。

いざ、自分が楽しいことをしよう!と意気込んでみても、何も思いつかなかったことを覚えています。だから、何もせずぼーっとしていました。でも、だんだんと「なぜこんなにも怠けているんだろうか」という思考になり、本を読もうとしたり、HP作成の勉強をしてみようとしたりと、自分がやっていることに意味を持たせようと必死になってしまいます。

そんな中、自分が行き着いた「楽しいこと」は「絵を描くこと」でした。

私は小さい頃から絵を描くことが好きで、絵本や漫画をちょこちょこ描いていました。図工の時間、美術の時間が大好きでした。受験勉強で何度か絵から離れるものの、高校、大学中も落書きをしたり、サークルの部誌の表紙を描いたりしていました。

何気なく描いていた「絵」。あまりにも自分の生活に溶け込んでいたゆえ、気づかなかった、「絵」の楽しさ。絵を描いているとき、私は楽しかったんだなと、うつ病になってから強く実感させられました。

細々ではありますが、絵を描き、Twitterで発信するようになり、少しずつ他の人との繋がりができています。今もうつ病の症状に苦しめられることがありますが、「絵」がその時間を少しずつ削ってくれているような気がします。うつ病になったことを決していいことだとは思っていません。でも、なった末に藻掻いて見つけたものもありました。

何もやらないことも大切です。どうやって活き活きするかは、人によって違うと思います。今更気づかされることも多いです。

私は大学休学の際、親を説得するとき「絵」を渡しました。自分の楽しいと感じる物は、ときに自分を守ってもくれました(何もしなくたっていいんです、きっと)。

何か楽しいと思ったことを、少しでも取りこぼさないように生活していくことが大切だと思います。