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うつ病の体験談【幸せの絶頂だと思っていた私が鬱を発症した日の記憶。】

医療職として働いていた方が、結婚を機に転職した後にうつ病を発症した体験談です。

突然の動悸から始まり、誰にも言えないまま3ヶ月が過ぎ、受診を決めるまでの経過が本人の言葉でつづられています。

体験談の要点

  • 体験談の主体:慢性期病院に転職したコメディカル職の筆者
  • 発症のきっかけ:転職後の職場環境への負担、完璧でいようとする疲弊
  • 主な症状:強い動悸、過確認行動、過眠から不眠への変化、身体の重さ
  • 転機:通勤中に死を想起する自分に気づき、精神科を受診
  • その後:転職・離婚を経て服薬しながら生活を続けている

「ミスをした」という恐怖と、動けなくなった夜

「もしかしたら、すごく重大なミスをしてしまったかもしれない」
仕事から帰る車の中で、急に激しい動悸がし始めて、ハンドルを握る手が汗でベトベトになりました。

私は慢性期の病院で働くコメディカルでした。急性期の病院から、結婚を機に夜勤のない職場へと転職して半年でした。勤務体系は楽になりましたが、新しい職場は少人数制で、自分の一挙手一投足を見られているような密な人間関係に少し負担を感じているところでした。

押さえられない動悸を何とかしながら近くに車を停め、ミスしてしまったかもしれない内容を何度も考えて、その日は一度職場に帰って確認をすることにしました。

私が恐れていた「ミス」はなく、ホッとする一方、「なんでわざわざ戻るほど、ミスしたと思ってしまったんだろう?」と思いましたが、深くは気にしませんでした。

しかし、いつもなら帰宅してすぐに下ごしらえを始めるのに、この日は眠くて仕方がなく、一度座ったソファーからどうにも立ち上がれません。「やる気」のあるなしではなく、自分だけ時が止まってしまったかのように、動けないのです。テレビも暖房もつけずに、コートも着たまま一点をぼーっと見ていたような気がします。

30分以上かけて文章を打ち、夫に外でご飯を済ませるように連絡して、自分はシャワーにも入らず、ズルズルとベッドに移動し、気を失うように眠りに落ちました。翌朝アラームにも気づかず、夫に揺り起こされた時の身体の重たさは忘れられません。

誰にも言えないまま過ごした3ヶ月

私は「良い人であり、良い娘であり、良い部下、良い後輩、良い先輩、良い妻」であろうとしてきたつもりでした。

人の愚痴を聞き、自分の気持ちを話すのは、自分の中のチェックを潜り抜けた言葉だけで、「苦しい」「辛い」なんていう表現は、聞いている人を不快にさせてしまうであろうと口に出したことはありませんでした。

結局、この日から「身体の調子」がおかしいことを誰にも言い出せず3ヶ月ほど過ぎました。その間にも、終業後に「ミス」が気になって職場に戻ることが頻繁になり、どうでもいいことでもとにかく確認したくて職場の先輩に電話をかけたりもしました。

そして過眠から不眠の状態に変化していきました。

通勤中に浮かんだ考えと、初めての受診

そのうち通勤中の車の中で、「このまま電信柱に突っ込んだら楽になれるのかな?」等、死に方(自殺だとは思われたくなかった)を模索する自分に怖くなり、近隣の心療内科や精神科を調べて直近で予約が取れた精神科に行きました。

そこで「とりあえず安定剤飲んどこうか。まあ頑張って。」と言われたのをきっかけに涙が止まらなくなり、その病院のトイレに立てこもり泣きわめいてしまいました。

その一件から自分の中で「もう無理だ。恥ずかしくても迷惑がられても話すしかない。」というあきらめが湧いてきました。

あれから4年、今思うこと

今その状況から4年ほどが経とうとしています。
現在は、まったく別の業種に転職し、当時の夫ともお別れしています。

服薬しながら鬱とはうまく付き合っているとは思いますが、休職しながらも在籍して頑張れている人や家族が壊れなかった人をうらやましいと思う気持ちは常にあります。

しかし、「あの時死ななくてよかったな」と思える瞬間がある今を何とか生きていくしかない。と、そう思います。

まとめ

「良い人であろうとしてきた」という言葉に、この方が長い間自分のつらさを後回しにしてきたことが表れています。

誰にも言えないまま3ヶ月が過ぎた経緯と、通勤中に自分の変化に気づいて受診を決めた経緯が率直に語られています。

「あの時死ななくてよかった」という言葉は、今もその日々を振り返りながら生きているということでもあります。うつ病の経過は人によって大きく異なり、この方の4年間もそのひとつの形です。

※このページは個人の体験談を紹介するものであり、特定の薬の効果や安全性を保証するものではありません。薬の使用、増量、減量、中止については、必ず医師や薬剤師に相談してください。本文には死を想起する表現が含まれていますが、これはこの方が当時感じていたことを率直に語ったものです。つらさや死への考えが浮かんでいる場合は、ひとりで抱え込まず医療機関や相談窓口に相談してください。今すぐ身の危険がある場合は、相談窓口の返答を待たず119番・110番などの緊急連絡先をご利用ください。相談先についてはこちらのページをご参照ください。

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