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うつ病の体験談【自分の”心”のサイン】

自分自身の体験談です。心療内科を自ら受診し、うつ病と診断されてから治療は継続中です。

「うつ病とは?」と聞かれたときに皆さんならどのようにお答えしますか?一般的には、うつ病だと診断される方は「頑張り屋で生真面目で几帳面な性格の方が発症しやすい」、「不眠になる、無気力、食欲不振になる症状が現れる」そうです。

このような当たり前の症状は、うつ病ではない人たちにも自覚できることだと思います。 「だるい、朝眠いから起き上がることが辛いというよりは起き上がれない程辛い」と周りに訴えたくても、社会人として経験を積んで、言葉だけの大人になっていくことでプライドばかりが自分の”心”の中で先走っていきました。

そんな葛藤を覚えていたある日、同じ職場でうつ病で診断書が出され病気休暇となった職員の話を噂している集団の会話が耳に入ってきました。

「うつ病になる人は、自分はうつ病かもとは言わない」と周囲から聞こえた他愛ない会話が聞こえたわたしは以前にも増して、「わたし、最近しんどいんだよね」の一言を家族にも友人にも、結局は誰にも言えなくなっていきました。

職場では「気が強くても、明るいキャラ!仕事はきちんとやります!任せてください!」キャラを押し通してきたのは私自身だと気づかされる刻が訪れます。

「結婚・出産」に伴い「産休・育休」を二度取得しました。上の子のときだって気を張って自分がしんどいと感じたときも、仕事・家事・育児に追われる忙しい日々を弱いプライドだけで耐えていることは本当は自分がいちばん良く分かっていました。

でも、「耐えることができたんだから=乗り超えることができたんだから」ではないのです。「乗り超えたのはいったい何だったのか?」と、今ではあのときの自分に問いたいです。

下の子を出産し、7ヶ月後に仕事復帰しました。まだ、懲りないかと言わんばかりに自分を過信していました。

「しんどい、もう嫌だ、こんなはずじゃなかった、わたしはもっとできるはず、廻りだって離婚率の高い今のご時世でも要領よくできている人はいる、わたしはそっち側の人間になるんだと」勝手なエゴに捕らわれて、人への優しさや思いやりさえ失っていきました。

それでも、職場ではまだできる振りをしていました。自宅への帰宅後は、夫婦喧嘩が続くことが多くなりました。

素直に自分の気持ちが伝えられない日々が続いた1年半後のある日、仕事中に激しい目眩で倒れました。

んな不調が続くようになり、13年間勤めた職場を退職しました。退職後、心療内科を受診し「うつ病」と診断されたわたしは、「あぁ、やっぱりそうだったんだぁ」と正直思いました。内心、診断を受けてほっとしました。

人は自分が思っているほど強くはありません。そして、うつ病は自分で気づくことができる病気だと思います。自分の”心”が疲れたときは、必ずサインを出してくれます。そのサインに気づかない振りをしないでください。