福祉の業界に就職し15年の歳月が過ぎた頃です。
その間に人間関係や役職という重圧に耐えながら過ごし、悪魔の様な事態がやってきました。
それがやってきたのは30代前半。
仕事で疲れ、やっとの帰宅でいざ寝ようとしても、職場同僚とのささいな会話が気になったりあの時の対応は間違っていなかったかなど細かいことが気になるようになっていました。
それは日を重ねることに増え、電気を消して寝るときにも、隣のアパートから聞こえてくるささいな音さえも耳のすぐそばで鳴っているかのように音に敏感になっていました。
そのときからはじまったのが第一段階の「不眠症」でした。
寝付けない日々が続き、それがストレスへと変わり表情もだんだん暗くなり、口数も減っていきました。
場でも小さなミスが増え、同僚からも近頃「注意散漫になってるね」と指摘を受け落ち込む日々でした。
どうにか眠りたい一心で、薬局で薬を貰ったりストレッチをしたりと試してみましたが、ほとんど何も変化がありませんでした。
そんな生活が半年が過ぎたころ、次は朝起きたら起き上がれなくなりました。
天井がすぐ目の前にあるような体に重りがついているような感覚でした。
どんどん不安の波が押し寄せ、仕事に行きたくない、人が怖い、人と話すのが怖い、電話をかけれない、とれない、さらには希死念慮もあり、しまいにはどこから飛び降りようかまで決めていました
会社の上司に相談してもあまり真剣に聞いてもらえず、「体調面は自分でしかわからないものなでつかれているのなら休みなさい」と、それだけでした。
とにかく自分でまともな判断ができる状態ではないことは自分でも自覚していました。
たまに出勤できたと思ったら現場の景色が一変したような感覚で、全員自分の悪口を言っていると被害妄想までするようになっていました。
次第に相手を言葉や態度で攻撃したりするようになり、気づくと周りからどんどん人が離れていき、疎外感を感じながら過ごす日々がとにかく苦しかったです。
しかし、時には気持ちが高揚して体調が回復したのでは?と思うような絶好調の日もありました。
しかし、これが躁鬱の状態だったのかもしれません。
職場に一人僕の鬱の相談に乗ってくれる職員がいてちょくちょく話を聞いて貰っていました。
その方の紹介で心療内科を受診することになりました。
先生は時間をかけて相談にのってくれました。不思議なことに、徐々に不安が剥がれていく気分になりました。
先生は「とにかくこの症状は薬でコントロールする必要があると」と、ラミクタールという薬で様子をみいていく事になりました。それにプラスして睡眠剤が処方されました。
それから数週後、眠れるようになり、不安症状の激しい波が徐々に穏やかな波に変わりなんとか今も同じ職場でみなさんに助けてもらいながら仕事ができています。
自分はうつかな?って思っている方、まず病院に相談しましょう。ぜったい自分の力で治そうなんて思わないほうがいいです。
この記事が少しでもお役にたてるように願います。