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抗うつ薬の体験談【アモキサン】

様々な抗うつ薬が処方されましたが、どれも症状は変わらず絶望的になっていました。あるときアモキサンという抗うつ薬を処方され、それを服用してみたところ、久しぶりに目の前が明るくなったような感じがしました。

つらい事実を思い出すエネルギーになるからと食べることを受けつけなくなり、栄養不足から歩くこともままならなかったのですが、アモキサンを服用するようになってから急に元気になり、電車に乗って繁華街まで出かけたほどでした。あの時の晴れやかな気分は忘れられません。

ただアモキサンの副作用として、ひどい便秘と口の渇き、排尿困難に悩まされました。

便秘については、最初のうちは繊維質の多いシリアルを食べて便を出そうとしていましたが、それも限界で、下剤も一緒に処方されるようになりました。このときの下剤は強いもので、くるときは一気にくるのでいつも冷や冷やでした。

口の渇きについても副作用止めとしてアキネトンという薬を処方されましたが、あまり改善されなかったため、対策としてノンシュガーの飴玉を携帯していました。

排尿困難とは、「おしっこがしたいな」とトイレに行っても、尿が出るのに時間がかかるという副作用です。これは服用を続けるうちになくなりましたが、最初はびっくりしました。

さらに服用初期にはふらつきもあり、あちこちぶつかって怪我をすることが多かったです。

このように様々な副作用に見舞われましたが、私にとって一番怖かった副作用は記憶障害です。アモキサンを服用してから気分が明るくなったことはよく覚えているのですが、その頃の記憶はすっぽり抜けていたりします。

私は記憶力が良い方なのですが、アモキサンを服用していた頃に行った場所やお店、家に遊びに来た友人のことなどをほとんど覚えていないのです。様々な副作用がある中で、記憶力が低下してしまったことについては相当なショックを受けました。

主治医に「病気が良くなって薬を減らしていけば記憶力も元に戻るから」と何度もなだめられましたが、この点についてはなかなか信じられず、不安な日々を過ごしていました。

アモキサンに限らず記憶力が低下する精神科の薬はたくさんあるのですが、主治医の言う通り、減薬とともに記憶力も戻り、心から安堵したことは覚えています。


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