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うつ病の体験談【まさか自分の親も…。】

私は元々、精神科病院に勤めていたので現在の社会では外来入院も年々増加しているのも感じていましたし、うつ病は誰でもなりうる病気だと認識はしていました。

私の家族は、母、姉、私の三人家族です。私と母は二人暮らしで、姉は結婚しているため別々で暮らしていました。しかし、実家から姉の家まで距離が近いってこともあったので、週3日ペースで実家に帰っていました。

母からすれば、孫とも会えるので一緒に遊んだりお世話したり、姉と会話するのも楽しんでいました。

ある日、急に姉の旦那が遠い県の転勤が決まってしまい、姉家族は年が明けてから引っ越しが決まってしまいました。 たまたまだったんですが、姉たちが引っ越しが決まった近い日に私も仕事の関係で実家から遠い県に引っ越しをしなければならない状況になってしまいした。

なので、姉と私が同じ時期くらいに引っ越すことになり引っ越しのために部屋を掃除していた頃から母から急に『引っ越し先にちょっと行ってもいいかな?なんか心配なんだよね』
と言われました。

普段の母はさっぱりしている性格のため『一緒に行く』なんて言う人ではありませんが私は母の希望を受け入れました。 引っ越し作業も少し手伝ってくれましたが少し動いただけでも『疲れた』と言いよく休んでいました。

隣人への挨拶にも母はついてきて、『東京からきて一人暮らしが初めてで凄く心配ですが』
と心配しすぎるくらい心配していました。

その後も
『鍵なくしたら大変だから、もう一つ作ったら?』
『ごはんは作れる?』
『仕事は大丈夫?』
元々、心配性なのはありましたが普段と比べて強くなっている気がしました。

私はもう引っ越ししてしまったので自分の生活に早くなれることしか考えていませんでした。その後、母が一人で自分の家に帰らないけないことが心配でしたが、なんとか大丈夫でした。

しかし、家に帰った後も毎日のように『なんだが不安なんだよね』と電話がかかってきました。

そんな状態の母が心配になり、親戚のおじさんに母の様子を見に行ってもらいました。やはり様子がおかしいとの事で精神科病院に行くように何回か説得をしました。

それでも母は行こうとせずに不安定になっていましたが、おじさんが無理やり精神科のクリニックに連れて行き『うつ病』と診断されました。

久々に実家に帰ったら母はまだ不安感があるようで私の傍から離れないで横にいました。

どうやら一人でいるだけで不安で先生に入院を勧められて凄く拒否的になっておりそのことを言われてショックを受け家事も入浴もできずにいたようです。

ただ、ひたすら寝てばかりで自分の部屋のカーテンを使って首を絞めようとしたりどこかの建物から飛び降りるような動作をしていました。

安定剤など打ってもらい入院までにならずに現在は薬も飲みながら、私は実家戻り一緒に暮らしています。母はパートの仕事もして元の生活に戻り安定して生きています。

まさか、自分の身近な人がうつ病になるなんて、とびっくりしました。うつ病は環境にも大きく影響しやすいですし周囲の人が、その病気を理解し受け入れサポートしていくことが大切だと感じました。