幼少期からの家族・周囲との関係の中でうつ病を発症し、結婚後に再発した方の体験談です。
長い時間をかけて心療内科と向き合い、現在も服薬を続けながら生活を送っている経過を、本人の言葉を通して紹介します。
体験談の要点
- 発症のきっかけ:幼少期からの父親による暴言・暴力、学校でのいじめ
- 再発のきっかけ:結婚後の夫のモラルハラスメント
- 主な症状:意欲の低下、外出困難、身体症状の繰り返し
- 支えになったもの:児童相談所への相談、相性の良い心療内科との出会い
- その後:10年以上通院を継続し、症状は比較的安定
幼少期のいじめと、言葉にできなかった苦しさ
物心ついた時には父からの暴言や暴力。そして学生になったとたん、クラスメイトからの命にもかかわるようなひどいいじめ。逃れようと大人に相談しても何も変わらず私はだんだん心を閉ざすようになりました。
そのころはまだ子供で、心よりも先に体に症状が出ることが多く、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、周期性嘔吐症など繰り返していましたが、それでも父は病院へ連れて行こうとはせず、母も内科までは連れて行ってはくれるものの、そこで精神科を紹介されても連れて行ってはもらえませんでした。当時は今のように心療内科というものがなく、うつ病も精神科での診察だったため、精神科に通っていることでさらにいじめが激しくなったらだめだという理由からでした。しかし、本当はこの時思い切って精神科でも行っていれば、今のような苦しみはなかったのではないかと思っています。
結婚後の再発と、子どもを守るために動いた日
それでも小さい頃は通っていた内科の先生がいろいろと話を聞いてくれたため、何とか乗り切ってすごしました。うつが再発したのは結婚してからでした。旦那のモラハラが引き金になって小さい頃の嫌なことがよみがえり何もやる気が起きなくなってしまうのです。ひどいときにはトイレにすらなかなか行けないという時もありました。また、子供たちの声やしぐさにイライラして手を挙げてしまうこともありました。
このままでは自分がされて嫌だったことを子供にしてしまうと考え、まずは児童相談所に相談。すると児童相談所から「今は精神科に行かなくても心療内科というところもある。心療内科と精神科、内科も一緒になっているところもあるから、内科へ通う気持ちで受診して見たらどうだろう」とアドバイスを頂いたのです。
早速電話帳やネットで自分の近くの心療内科を探し、いくつか数か月ずつ通ってみました。その中で一番相性が良く、何でも相談できるようなところを自分の主治医と決め、10年以上通い続けています。
現在の状態と、薬を飲み続ける意味
症状が本当にひどく、家の中や近所に行くことさえなかなかできなかった10年前に比べれば、今の症状は比較的安定していると言えます。しかし、この安定は薬をしっかり服用しているからであって、決して病気が治っているわけではありません。良くなったからといって急に薬を減らしたり、辞めたりすると今まで以上の苦しさが襲ってくることもあります。
私の場合、小さい頃からちゃんと治療していればうつ病になっていなかったかもしれません。うつ病は治る病気です。だからこそ患者本人を含め周囲の人が変化に気が付いては早めに治療してあげればきちんと治ります。
私もいつかきっと治ると信じて今日も薬を飲んで生きています。
まとめ
幼少期からの経験が長年にわたって心身に影響を与え続けた経過が、この体験談から伝わってきます。
「自分がされて嫌だったことを子どもにしてしまう前に」と動いた選択が、その後の治療につながったことがうかがえます。
現在も服薬を続けながら安定を保っているこの方の経過は、うつ病との向き合い方のひとつの形です。回復の道筋は人によって異なります。
※このページは個人の体験談を紹介するものであり、特定の薬の効果や安全性を保証するものではありません。本文中に「うつ病は治る病気です」「きちんと治ります」といった表現がありますが、これはこの方ご自身の経験と考えを語ったものです。回復の経過や必要な支援・治療内容は人によって大きく異なります。薬の使用、増量、減量、中止については、自己判断で行わず必ず医師や薬剤師に相談してください。家庭内での暴力やつらさを抱えている場合は、ひとりで抱え込まず、医療機関・児童相談所・配偶者暴力相談支援センターなど公的な相談窓口や支援先にご相談ください。
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※Awarefyは医療機関による診断・治療の代わりではありません。通院中の方は治療を中断せず、必要に応じて主治医へ相談してください。
