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うつ病の体験談【鬱の苦しさから学んだこと】

小さい頃から父親の虐待いじめによって心を痛め、心因性の様々な病気を患ってきました。そのころはまだ、心が弱いんだと思っていただけで自分がうつ病だとは思ってもいませんでした。

20歳で家を出て、自分がやりたいと思っていた仕事をし始めてからは、過去に苦しかったのがウソのように楽になり、人生ってこんなに楽しかったのかと思えるようになっていました。

その幸せな状態のまま結婚しもっと幸せになれると思っていましたが、そう思っていたのも束の間でした。旦那が思う通りの育児や家事でなければ、生きていることすら否定されるような言葉を投げつけられました。私は再び心を痛め、心を閉ざすようになりました。

毎日繰り返される暴言以外にも、姑から来る毎日の説教の電話が掛かって来ました。旦那は自分の母親にまで私の無能さを訴えていたのです。

悔しくて苦しくて、何もする気がなくなってしまったり、何もしていないのにいきなり涙が出ました。動かなきゃいけないと思っても体が全くいうことを聞かない日もありました。

子供が何も悪いことをしていないのにいきなり怒り出した自分に気が付いて、苦しいのは自分だけじゃない、このままでは子供にまで迷惑をかけてしまうと思い心療内科を受診。

そこで初めてうつ病であることを告げられましたが、私のうつ病はその時になったものではなく小さい頃の父親の虐待がそもそもの原因といわれました。

通常うつ病にかかってもすぐに治療すれば回復は早いといいますが、私の場合はうつ病の期間が長すぎるので一生付き合っていくことになると言われ、現在も薬を服用しながら何とか日常生活を過ごしている毎日です。

いくら病院に通ったところで旦那の私に対する態度や考え方が変わるわけではありませんし、姑からの電話も何一つ変わることはありません。

しかし、薬を飲むことで確かにやる気がない状態になることは格段に減ってきました。また、やらなきゃいけないことがあるのに体が言うことを聞かないという状態も減ってきています。

これまでは常に、死にたい気持ちが付きまとい、どうやって死のうか、いつ死のうかなどと考えていたものでしたが、最近ではたまにしか考えないようになりました。

しかし、これは薬でコントロールされているだけで私の場合は治っているわけではないので、ゆっくりうつと付き合っていこうと思います。

うつにかかったことで「人生終わりだ」などと悲観する人も多いですが、うつによって学べることもたくさんあります。

例えば元気なころだったら全く気が付かなかっただろう些細なことでも喜びに感じることができるようになったり、他の人から発せられる刃物のような鋭い言葉をどう自分の中で柔らかい言葉に変換していくかなども自分でできるようになりました。

うつになったと悲しむのではなく、うつと同仲良くするか、鬱を体験したことで得た経験を今後の人生に役立てることができれば、自分の人生がもっと豊かになるのではないかと思っています。