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うつ病の体験談【うつ病の後輩の相談に乗った話】

私は現在小売の販売職に就いています。もちろん定休日はなく、シフト制なので急に体調不良になったからと言って簡単に休める職場ではありません。

当日の人数次第で早退なども可能ですが、あまり良い目では見られないので自分で体調管理をしなければならない体育会系の職場です。

この職場に新人の女の子が入ってきました。最初は仲良く元気に働いていたのですが、3ヶ月目くらいから急に休むことが増えてきました。

私のお店ではなく別の店舗なのでこちらには大きな影響こそなかったのものの、休憩を回しに行くなど多少の迷惑を被りました。

休む理由も「具合が悪くて」「めまいがして」などあまり強くつっこめない内容で、どうしたものかとやきもきしていました。店長が話を聞いたところ、彼女は精神的に脆い部分が多くて体調に響いてしまうそうです。

ただ、彼女は昼間はこちらの仕事をしていて夜に居酒屋で深夜までアルバイトをしているそうなので、そりゃ体調崩すよと言っていたのですが、彼女も頑固なので改善はされませんでした。結局休むことが多すぎてクビになり、いつの間にかシフトから名前が消えていました。

半年後に、彼女が体調面が安定してきたからもう一度働けないかと打診してきました。顔も以前よりいきいきしており、病院も変えて薬の相性もよく安定していることを強くアピールしてきたので、今度こそ急に休み過ぎたら一発でクビにするということでもう一度入れることにしました。

最初はやはり元気に働いていました。しかし、行動面に問題が出てきて他の後輩から私のとことにクレームが入るようになりました。

「突然トイレに行ったと思ったら20分くらい帰ってこない」「インスタグラムを見たら『暇だから電話しよう』と載せていた」などと言われ、うつ病の人の対応がうまいと言われた私が彼女の対応をすることになりました。

彼女は「面接に行った時は元気だったけど今は辛いんです」と涙を流して私に話してきました。私自身もうつ病を持っているので、自分の話を交えながら話しました。

「私もメンタルが不安定になる時はある、その時はひたすら掃除をして頭を空っぽにしたり、裏にこもって5分位YouTubeで動画を見て気分転換している」と話すと「私にはそれがないんです、気分転換ができない」と言われました。

「自分なりの気分転換の方法がわからないとうつ病で仕事をするのは難しいよ」とあえて厳しく話してその場は終わりました。

結局、うまく行かなかった彼女はまた職場を辞めることになりました。最後に挨拶に来たときに「これがうつ病で働くってことなんだよ」というと「もっとちゃんと治してから来ます。今度こそがんばる」と言って去っていきました。

私自身も今でこそ安定して働くのに時間がかかったので、急いで頑張ることないのにと思いながらその背中を見ていました。