うつ病・抗うつ薬の体験談を320件ほど公開しています(2020.7.25 現在)

うつ病の体験談【うつ病をうつ病と言えなかった体験】

市役所で働く公務員です。業務過多と人手不足が重なり、あまりの心身の負荷に耐えきれず、2年前の冬に3か月間、うつ病で働けなくなった時期があります。

我ながら根性があり、滅多なことでは潰れないとばかり自負していたのですが、ある日突然、自宅の玄関で一歩も前に踏み出せなくなってしまい、そのままうずくまって仕事を休んでしまいました。


うつ病とは、次第に元気がなくなっていって、ついに発症するものだとばかり思っていたのですが、自分の場合は、まるでダムが突然決壊したかのように、まだまだ頑張れそうに思っていた矢先にうつ病を発症しました。

先に述べた心身の負荷とは、あとから振り返ればこそ自覚できるものでした。しかしながら、その当時大変に困ったことがありました。私は市役所の中における所謂管理部門に所属しており、職員のメンタルヘルスを管理したり、働き方改革を進める立場としても仕事をしていたのです。

私は自分がうつ病になって良い立場ではなく、他の職員たちがうつ病にならないように、あるいはうつ病になっても早期復帰できるように働くべき立場の人間だったのです。その私がうつ病で仕事を休み始めるということは、部署にとっても示しがつかず、大変に都合の悪いことでした。そうはいっても、病気と診断されてしまった以上、仕方がないのかな、とも思っていました。

そもそもが仕事を休んでしまうような状況でもあったので、どうでも良いや、と消極的になる気持ちもありました。ところが、職場からは、私の立場におけるうつ病の診断書は受け取れない、なんとか工夫して別の病名で休暇を取得するように、という要請がありました。言わんとすることはわかるものの、唖然としてしまう自分がいたのも事実です。

結局、心をやられたことで日常的に体調が優れなかったこともあり、病院の先生には「不明熱」ということで診断書を書いてもらいました。

実際には発熱を頻発していたりはせず、自分の体の活力度合いが、昼夜で逆転しているような感覚に見舞われていたのですが、事情を洗いざらい話すと、病院の先生は協力してくれました。そのため、ほんの一部の事情を知る上司以外は、私が不明熱に苦しんで仕事を休んでいるものであるという認識でした。

結果だけを見れば、うつ病で休んでいた、と思われなかったために、復帰しやすかったというメリットはあったと思います。しかし、単に立場上の問題で、うつ病をうつ病と言えないことがあるということは、この時初めて身をもって知りました。

長く休んで職場に迷惑をかけたことは、本当に今でも反省しています。
ですが、職員として病気を隠して立場を守らなければならないのであれば、一方で自分の心身を自分で守るという、適切なセルフマネジメントの意識は必要かもしれないなという、良い教訓になりました。