うつ病・抗うつ薬の体験談を500件以上公開しています

うつ病の体験談【リハビリ技師の親友が】

以前、病院で勤務していた時の話です。

病院事務をしていた私は、2歳年下のリハビリ技師と知り合いになりました。彼は、とにかく真っ直ぐで曲がった事が嫌いで、5角形や8角形ではダメでまん丸でなければ許せない妥協しない人です。

真面目で向上心も人一倍強く、勉強熱心で、誰よりも早く出勤して帰るのは一番最後です。スポーツ万能で負けず嫌いで練習量も半端ではありませんでした。

そんな彼と出会ったのは、全体会議に出席したときでした。彼にとって私の存在は他部署で頑張ってる人と言う感じで、何回か食事に行くにつれて信頼度も増し、何でも話してくれる仲になって行きました。部署が違うので、仕事の話もしやすかったのか、自分が考えていることやどうしていきたいかなど話していました。

ある日、彼の部署の上司が独立退職することになりました。後継者に彼を任命し、他のスタッフも異存なしでみんな心から喜んで、これから良くなっていく事を想像していました。

2ヶ月経ったあたりから急変しました。真面目過ぎる彼の性格が、他のスタッフとの溝を作って行きます。相変わらず私には本音で今後の事など話してくれるのですが、徐々に前向きな話から愚痴の方が多くなっていきます。

他のスタッフが帰った後、自分の勉強を深夜まで続けていましたが、手伝っていた私も拒否されるようになり、1年が経った頃には彼の顔から笑顔が消えていました。患者様にそんな顔見せれないよと、幾度となく話をしたのですが聞いてもらえません。

私は、彼の重圧・仕事分担などについて医院長とも話しました。彼にそれとなく話しをして頂いたのですが、誰の言う事も聞かなくなっていました。

最初は喜んで仕事をしていた部署内のスタッフも、彼について行けなくなり、1番信用していたスタッフも、邪魔者扱いを始めました。この事に気付いた病院は、彼を説得して私のいる事務に配置転換をし、彼を邪魔者扱いしたスタッフは退職となりました。配置転換しても、年配の職員の時間つぶしのような仕事ぶりなど気になって、彼には許せないようでした。

そんな彼は、部屋を出るのが怖く人に会うのが嫌で閉じこもったままになりました。
現在、九州の実家にて過ごしているのはわかっているのですが、もう会えない寂しさと何もできなかった自分に後悔の毎日です。