出版社で編集をしていた方が、人気モデルのうつ病と拒食症による休養・復帰・引退を間近で見た体験談です。
体験談の要点
- 体験談の主体:ファッション誌の編集をしていた方
- 対象となる人物:人気があり、スタッフにも丁寧に接していたモデルのAさん
- 変化:撮影時に痩せ方が目立つようになり、読者からも心配の声が届いた
- 休養:うつ病と拒食症気味の状態で、しばらく休むことになった
- 復帰後:一度は戻ったものの、再び痩せて休養し、その後引退が発表された
- 語り手の思い:軽い一言が人によって重くのしかかることがあると感じた
人気モデルの変化に気づいた頃
私は出版社の編集をしていました。ファッション誌に分類される雑誌で、女性モデルと仕事をしておりました。
これは雑誌の中でも1、2を争う人気を誇ったモデルがうつ病になった話です。
その方(以後Aさん)は雑誌のモデルの中でもかなり人気でしたし、編集者からもカメラマンからもスタッフからも人気がありました。
撮影場所に入れば、スタッフ一人一人に「今日はよろしくお願いします!」と声をかけ、終わりには「ありがとうございました。お疲れ様です!」と一人一人に声をかけていくような人でした。
撮影前はふんわりした雰囲気なのに、撮影が始まると人が変わったようにオーラが出る。私はこんなすごい業界に入ったのだと感動したのを覚えています。
ある秋の撮影の時、Aさんがスキニーを穿きました。スキニーパンツといえば、ぴったりとしたパンツで着る人を選ぶパンツですが、Aさんが穿くと逆にスカスカで、こんなに細かったのかと感じました。
自分がそれに気付いてから、日を追うごとにAさんは痩せ細っていきました。雑誌のアンケートでも「Aさん最近痩せすぎではないですか?」「Aちゃんが心配です」などの声が多く寄せられるようになりました。
休養と復帰、そして引退
そんな折、編集長から「Aさんがしばらくうつ病でお休みします。うつ病により拒食症気味になり食べようとはしているけど痩せていく一方で、このまま放っておくと最悪死に至る可能性もあると診断されました」と伝えられました。
その時は編集部員も、休めば治る、ゆっくり休んで早く復帰してほしいなと話し合っていました。
約1年ほど休んだ後、復帰をすると編集長の口から発表されました。
Aさんは復帰する前に、編集部員一人一人にメッセージで「大変ご迷惑をおかけしました。今まで以上に頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします」と連絡をくれました。
内心、こんなに責任を負わず気軽にしていてくれていいのにと感じていました。けれども、自分の一言で何か責任を負ってしまっては困ると感じ、言えませんでした。
復帰後はじめて一緒になった撮影では、以前よりコミュニケーションは取らなくなったけど、体型は戻っていたし、むしろふっくらしたので良かったなと感じました。
ですが、復帰してからもどんどん痩せていき、Aさんは再びお休みをすることになりました。
人に見られるという職業はそれほどまでにしんどく、自分がその立場になることは絶対にないので、Aさんの気持ちを想像することはできても理解してあげることができないのをしんどく感じていました。
時には、編集部に「Aさん痩せすぎ」と一言だけ残して切るという心ない電話がくることもありました。人に見られる職業の厳しさを再度認識いたしました。
その後しばらくして、編集長の口からAさんが引退することが発表されました。うすうすスタッフ共々感じていましたが、仕方のないことだとみんな理解しておりました。
言葉の重さを知った経験
編集長から「もともとうつ病、拒食症になった原因は、それが本当の理由かわからないんだけど、スタッフの誰かがAさんに『少し太った?』と聞いたのが原因かもしれない」と言われました。
その時、自分が忘れているだけでもしかしたら言ったかもしれないということと、多分誰もそんな気持ちで言ったわけではないのに、軽い一言で人によってはずっと重くのしかかる枷になることもあるのだなと知りました。
この経験から感じたことは、普段のどんな付き合いでも言葉を選んで生きていきたいということと、うつ病に対する理解はあっても知識が足りないのだなということでした。
今でも自分に何かしてあげられたことがあったかもしれないと感じています。元気に過ごしていることを願っています。
まとめ
本人に悪意なく投げかけた一言でも、受け取る側の状況によっては深く残ることがあります。相手の事情が見えない場面ほど、決めつけずに見守る姿勢が必要になります。
※このページは個人の体験談を紹介するものであり、特定の薬の効果や安全性を保証するものではありません。薬の使用、増量、減量、中止については、必ず医師や薬剤師に相談してください。
気分の落ち込みや考えすぎを
ひとりで抱え込みやすい方へ
Awarefyなら、毎日の気分・思考の記録、コラム法、AIとの対話、セルフケアの振り返りをまとめて管理できます。
まずは無料版で使い心地を確認し、継続して使いたい場合はWEB経由の年間プランを検討できます。
- 無料版あり
- 気分・思考を記録
- AI対話に対応
- WEB版にも対応
※料金・割引・対象プランは変更される場合があります。申込み前に公式ページの最新情報をご確認ください。
※Awarefyは医療機関による診断・治療の代わりではありません。通院中の方は治療を中断せず、必要に応じて主治医へ相談してください。
